Data 2019.06.04

クリック一つでアプリ内分析が可能に!ART Analyticsの魅力を解説

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CANVAS編集部

私たちは社内で開発しているART DMPというツールを用いて、アプリの利用ログ(インストール、起動、課金etc…)を蓄積しています。

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ART Analyticsでできること

最初に、以前掲載したART Analyticsの機能紹介記事のおさらいです。

ART Analyticsとは、アプリ向けのプライベートDMPART DMP」の機能の一つで、アプリのさまざまなKPIをクリック一つで可視化するツールです。
このツールでは、インストール分析やリテンション分析、売上分析といった様々な分析が可能であることをご説明しました。

今回は、「分析をどう広告配信に活用することができるのか?」といった、もう一つ踏み込んだ視点からART Analyticsを解説していきます。

ART Analyticsだけでもできる分析事例

まずはART Analytics単体でもできる分析のご紹介です。

休眠分析のページにて、上記のような休眠日数ごとのユーザーによる復帰率が確認できます。

たとえば、このゲームアプリAであれば青色で塗りつぶしている箇所、休眠日数が5日以上のユーザーによる復帰率は10%を下回る(=9割以上のユーザーは戻ってこない)といったことが分かります。

オールリーチでインストール済のユーザーすべてにリテンション広告配信を実施するといったケースもありますが、基本的にはこういった休眠日数別復帰率をもとに配信セグメントを決定することを推奨しています。

そうすることで、広告を見なくても自力で復帰する可能性の高いユーザーを除外した広告配信が可能となり、限られた広告費用内での獲得効率最大化をはかることができるためです。

ART Analyticsと他データを掛け合わせた分析事例

ART Analyticsだけでも分析は可能ですが、他のデータと掛け合わせることによって更に詳細なアプリの特性を知ることができます。

以下は、特定のゲームアプリBにおける「曜日」のデータと掛け合わせた分析です。

ART Analyticsで抽出できるデータをもとに、一定期間における曜日毎のインストールユーザー数の推移と売上の推移を比較しています。

ゲームアプリはユーザーに遊ぶ時間がある土日にインストール&課金されるイメージがあったのですが、そのイメージとは反対にアプリBでは週の初め、とくに水曜日に多くインストールされている傾向が見えてきました。
かつ、課金も週の初め、とくに月曜日に多く課金されている傾向にあるようです。

この分析からアプリBにおいては「インストール獲得」or「売上拡大」のどちらをKPIにしていたとしても、週の初めの方に配信を寄せることによって獲得効率の最大化をはかることが可能ということが分かりました。

次に、「気象データ」と掛け合わせて分析をしてみます。

同じくゲームアプリBにおいて、一定期間におけるインストールユーザー数の推移と売上の推移を気象データと掛け合わせてグラフ化したものです。

インストールしたユーザー数で見ると、流入経路に関わらず晴れの日に数が多く推移していることが分かります。またその一方で、売上に関しては流入経路に関わらず雨の日の方が伸びていることが分かります。

雨の方が遊んでくれるユーザーが多くなることから売上が伸びることは想像できますが、インストール数は晴れの日が多いというのは、個人的には意外な結果となりました。

上記の分析結果から、アプリBにおいてはKPI「インストール数獲得」に置く場合は晴れの日に配信の強化を、「売上拡大」に置く場合は雨の日に配信の強化をすることで、KPI達成へより効率的にアプローチすることができることがわかりました。

広告配信への活用について

ここまでは分析メインにお話していましたが、ここからはART Analyticsで抽出できるデータをどうリテンション広告配信に活用していくのかをメインにお話ししていきます。

ART Analyticsのファネル分析ページでは、選択したイベント突破率を上記のようなグラフで確認することができます。
今回はゲームアプリBにおけるイベント突破率を参考にお話ししていきます。

インストールユーザーのうちクエスト①を突破しているのはわずか25%しかいないことが分かります。
さらにクエスト②ではインストールユーザーのうち3%しか突破しておらず、全体的に離脱しているユーザーが多いといった課題が見えてきました。

リテンション施策を実施する際には、このような「離脱ユーザーが多い」といった大きい課題を細分化し、それぞれに合った解決策を導き出していきます。

クエスト①はインストール後最初のクエストとなるため、クエストの難易度が問題なのではなく「そもそもインストール後アプリで遊んでくれるユーザーが少ない」という課題によって突破率が低いことが考えられます。

対策としては、

・新規獲得のための広告配信では、拡張配信を活用して「遊んでくれる可能性の高いユーザー」を獲得する
・リテンション広告配信では、初心者ユーザーが気づけていないようなアプリの魅力で訴求する

といったものが効果的であると考えられます。

またクエスト②はクエスト①よりも進行度が高いものであり、かつTwitterにあがっているユーザーの声も「難しい」といった内容のものが多く見受けられました。
課題としては、「クエスト自体の難易度が高いことで離脱してしまうユーザーが多い」ことが考えられます。

こちらの対策としては、

・リテンション広告でクエスト②のTips動画を配信することでユーザーの復帰を促すと同時にイベントの突破率を上げる
・アプリ内でも「ヒント」のような機能を実装し、ゲーム進行に詰まってしまったユーザーのフォローをしてあげる

といったものが効果的であると考えられます。

まとめ

ART Analyticsによって、以下のようなことが可能になることをご紹介いたしました。

  • リテンション広告配信のセグメント考案
  • アプリ内KPIに対する効率的なアプローチ
  • 分析を活用したリテンション広告配信の実施

こういった分析がエンジニアの工数を割くことなくクリック1つで可能になるツール「ART Analytics」ですが、今後も多くのアップデートをしていく予定です。

「こんな機能を追加してほしい!」
「こういう機能があったら使ってみたい!」
といった皆様のご要望をできる限り反映していきたいと思っておりますので、ぜひご活用&ご意見お待ちしています!

ご興味のある方は下記ページもご覧ください。

ART Analyticsの紹介ページはこちら

ART Analyticsの機能紹介記事
「ART Analytics」 ~アプリ内分析をもっと手軽に~

開発背景やご活用例についての掲載記事
【インタビュー】ART Analyticsが実現したトラッキングデータの可視化―D2C R、ポノスの担当者が語るリテンション施策におけるその利便性

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広報の川向です。デジタルマーケティング情報を発信する『CANVAS』の運営&編集担当。中の人としてTwitterはじめました(@canvas_d2cr)。テキストは標準語ですがしゃべると関西弁。最近つけてもらったあだ名はゲリラ広報。

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