Member 2019.04.04

営業・運用・クリエイティブぜんぶやってみた

伊藤 大悟

伊藤 大悟

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クリエイティブプランナーの伊藤です。

D2C Rに入社して5年目になる私ですが、5年の間に「広告運用」「営業」「クリエイティブプランナー」と3つの部署(職種)を経験しました。

コロコロ職種が変わるので、母親からは「たらい回しにされとらん?」と心配されました。
大丈夫です、私は楽しく仕事をしています。

デジタル広告代理店として基本職種を3つ経験する中で、
「どうやらそれぞれの職種で大事なことはこれだったのか」
「全部の職種で意識しておいた方が良いことはこれかな」
ということがぼんやり見えてきたので、経験談を交えてそれぞれで意識していたポイントをお伝えしていければと思います。

目次

運用
・最小工数で最大の結果を出す
・要因分析の解像度とスピードを意識
・成果と知見を出せる

営業
・よく見て、聞いて、それから話す
・目線合わせ
・決める

クリエイティブプランナー
・ユーザー目線を持つ
・数字とデータに向き合う
・言語化する

まとめ
・インパクトを常に重要視する
・フィードバックを獲りにいく
・ユーザーをよく観察してみる

運用

最少工数で最大の結果を出す

私がデジタルの広告運用を初めて経験した時に感じたことはシンプルに「めちゃくちゃ面白い」ということでした。
管理画面の数値、ターゲティング、クリエイティブ…様々な変数を調整することで効果が改善されていく。
予想したことが早ければ翌日には結果となって反映される。
予想が当たったときも外れたときも「なぜそうなったのか」を考えてまた次に活かす、いわゆるPDCAを回すことは飽きることがありませんでした。

しかし、運用に慣れてくると担当する案件が増えていき、見るべき管理画面の数も増えていきます。
ひとつの管理画面を見て調整する時間はだんだん減り、それがフラストレーションになりました。
楽しかったはずの運用に嫌気がさしてきます。
そこで先輩に相談したところ、こんな質問をされました。

「じゃ、仮にいまCPA1,000円(※1)の媒体Aと、CPA2,000円の媒体Bがあったら、どっちから調整するの?」
「え、獲得効率に課題のあるCPA2,000円の媒体じゃないですか」と私は答えました。

そうすると、先輩はExcelでこんな表をさっと作って見せてきました。

※1:CPA→Cost Per Action。一人の顧客獲得や注文・資料請求などの、成果1件にかかった 広告費用を表す数値のこと。CPAが低い方が、費用対効果が良い。

「こういう状況でも、媒体Bから調整する?」
私が少し詰まると、先輩はさらに続けます。
「じゃ、この状況で媒体ACPA50円引き下げる施策と、媒体BCPAを1,000円引き下げる施策だったら、どっちからやるの?」
CPA1,000円改善ってことはCPA半分になるんで、媒体Bの方がいいと思います、と若干迷いながら答えると、先輩はさらに下に表を2つ加えました。

▼媒体BのCPAを1,000円引き下げた場合

▼媒体AのCPAを50円引き下げた場合

「差はわずかだけど、実は媒体AのCPAを50円引き下げたほうが全体CPAは低くなるんだよね。運用はやれることは無限にあるけど、なにから手を付けたら結果にもっともインパクトが出るのか考えながらやった方が良いよ」
これが私にとって目から鱗でした。
それまでの私はとにかく管理画面を隅から隅まで見るし、調整できそうなところを片っ端から調整していました。

でもこの話を聞いてからは、まず落ち着いて現状整理し、なにから手を付けるかを考えるようになりました。
時間も工数も無限にあるわけではありません。
「とにかく改善する」から、「いかに少ない工数で、最大の成果を得ることができるかを考える」ことに、
より一層の楽しさを覚えるようになったことは大きな成長でした。

要因分析の解像度とスピードを意識する

「最小工数で最大の成果を出す」ためには、「結果に対する要因の見極め」が欠かせません。
「要因の見極め」をする際にはポイントが2つあります。
要因の「解像度」と、それを特定するまでの「スピード」です。
「解像度」というのは画面や画像のきめ細かさを示すときに使う言葉ですが、要因分析の際は意味のある粒度まで解像度を上げていく必要があります。

たとえば、Twitter広告の「CPAが高い」とします。その際に、分析の解像度としてはこんな形になるかと思います。

解像度:荒い

CVR(※2)が低い
・キーワードターゲティングのキャンペーンがCVRを引き下げている
・その中でも「A」と「B」というキーワードのCVRがとくに低い

解像度:細かい

※2:CVR→コンバージョン率。コンバージョンが求める成果。クリックに対して、どれぐらいの割合で成果に至ったかを示す指標。高い方が良い。

解像度が荒すぎると次の打ち手がわからないですし、逆に解像度が細かすぎると全体に与えるインパクトが小さかったり、特定するまでに時間がかかったりします。
これも、「全体へのインパクト」を考えながら、適切な解像度で要因を分析することが大切です。
要因分析の解像度をクリアにしスピードを上げるために重要なことは、自分の中で見るべきポイント・視点をあらかじめいくつか持っておくことが大事です。

今回は、運用型広告において見るべきポイントと、視点をひとつずつお伝えします。

◆見るべきポイント:①予算/入札②クリエイティブ③ターゲティング

効果が悪い時にはまず上記の3つの要素を見てみましょう、ということです。
それぞれの要素の詳細と打ち手の例を挙げました。

①予算/入札
—————————-
日中の早い段階で日予算の上限に当たってしまっている
機会損失につながっている可能性があるため、日予算を上げるか、入札を下げる。

予算がほとんど使えていない
検証/精査ができないため、入札を上げる必要がある。
—————————-

②クリエイティブ
—————————-
特定のクリエイティブに配信が寄り、効果が悪化している
なぜそのクリエイティブに配信が寄っているかの要因を特定し、停止/切り出しを実施する。

クリエイティブが多く、成果がバラけて良し悪しの判断がしづらい
一時的に日予算を上げて精査を進めるか、適切な本数までクリエイティブ本数を削る
—————————-

③ターゲティング
—————————-
特定のターゲティング(配信面含む)に寄って効果が悪化している
CTR(※3)/CVRを見つつ、入札を押さえるか停止するかの判断をする

過去効果の良かったターゲティング(配信面含む)が徐々に悪くなっている
新しいターゲティング/面を追加したり、刷新してみる
—————————-
※3:CTR→クリック率。広告表示に対して、どれぐらいクリックされたかの割合。

もちろん、これらは大まかな分類であり、また打ち手もオーソドックスなものです。
しかし、これらを意識して分析することで
「クリエイティブが悪くて配信が伸びないと思ったら、実は入札が低すぎただけだった」
「やたら消化するので入札を下げたが、粗悪な配信面に大量に配信されていたことが要因だった」
といった残念な分析&打ち手を防ぐことができます。

◆視点:鳥の目、虫の目、魚の目

こちらは上記で上げたような「見るべきポイント」を「どう見るか?」という話です。
「鳥の目」と「虫の目」は先ほどの「解像度」の話とほぼ同じで、意味のある粒度で見るために意識すべき視点です。
「魚の目」というのは「トレンドを追う」というものであり、「時系列でみたときに数値がどう変化しているのか?」という過去の流れや、
「今後どのような変化がおきていくのか」というような、「変化」に着目する視点です。
それぞれ、箇条書きで書いてみます。

①鳥の目
・全体
・予算の大きな媒体
・コンバージョン(成果)や予算など重要な変数

②虫の目
・キャンペーン
・クリエイティブ
・ターゲティング
CTRCVRなど事象を説明する際に必要となる変数

③魚の目
・外部のイベント予定(大型連休や、季節のイベントなど)
・内部のイベント予定(広告主側で実施するキャンペーンなど)
・各数値がどのように変遷しているか(上昇傾向なのか、下降傾向なのか)

上記に挙げた「予算/入札・クリエイティブ・ターゲティング」という3つの見るべきポイントと、
「鳥の目・虫の目・魚の目」という3つの視点を常に意識することで、
要因分析の解像度のクオリティとスピードは上がっていくと思います。

成果と知見を出せる

広告主は広告費用という形で投資をしているので、まずはその投資に見合った成果を出すために尽力することが大前提です。
ただし、仮に成果が出せなかった場合。
せめてその投資に見合う「知見」を管理画面や分析ツールから引っ張り出して、お戻しするということが次善の策だと思っています。
想定通りにいかないケースもありますが、「次は頑張ります!」で終わるのはあまりにお粗末です。
「失敗した要因分析」はもちろん、それ以外にも広告主にとってプラスになり得るような情報を出せるような運用担当になりたいと思っていました。
知見として出せるのは、たとえば下記のようなものがあるかと思います。

①ターゲットの情報
たとえばFacebookであれば正確なユーザー情報を持っているため、年齢性別といったデモグラごとに配信ボリューム、CTRCVRなどがわかります。
「若年層向けのサービスだと思ったら、意外と母親層に親和性が高いね」ということはしばしば起こりうる話です。

②クリエイティブの情報
こちらは単純なクリエイティブのレビューとなりますが、あらかじめ広告主のLPや、アプリストアの文言を入れたクリエイティブを制作しておくことで、クリエイティブのテストをしつつLPやサービス内の文言のテストも可能となります。

③未来の投資先
こちらは応用編で、広告主が検討している領域を広告配信と同時にテストマーケしていくような考え方です。
たとえば、広告主がゲーム系のお客様で、コラボ先のアニメタイトルを検討しているとします。
その際にTwitterの「キーワードターゲティング/フォロワーターゲティング」でコラボができそうなアニメタイトルをあらかじめ配信してみることで、
「タイトルと親和性の高いアニメタイトル」のリストができます。
デジタルの運用型広告の強みとしては、情報の得られるスピードが速く、かつその情報の種類も幅広いです。
とりあえず配信してみても多くのことがわかりますし、あらかじめ仮説をもって配信すれば、より意味のある「知見」を得ることができます。

というわけで、私が考える理想の運用担当は
「最小工数で最大成果を出すため、解像度の高い要因特定を瞬時にでき、成果と知見を出すことのできる運用」です。

営業

よく見て、聞いて、それから話す

「営業」といえば「とにかく提案」「口達者」「うまいこと喋って受注する仕事」イメージが強いかもしれません。(私も昔はそう思っていました)
でも、営業をやっていく中で大事なのは「まず相手を理解すること」でした。

いきなり「この媒体がおすすめです!」「こんな情報あります!」といっても相手に刺さることはまれです。
相手の状況、目指すべき方向性、課題に感じていること、これらをきちんと理解することが絶対的に必要です。
そのためには、「まず話す」ではなく、まず「よく見て、聞いて、それから話す」意識で進めていくと良いということがわかりました。
「よく見て、聞く」というのは当たり前のように思うかもしれません。

けれど、たとえば「自分が話しているとき」でさえも、「よく見て、聞く」を意識できていますでしょうか?
私がその重要性を自覚したのは、ある提案をしている真っ最中でした。

資料を読みながら一生懸命話しているときに、ふと顔を上げると私の資料をまったく見ずにパソコンを見ている担当者が目の前にいました。
きっと飽きてしまっていたのでしょう。
私は半分パニックになりつつも、結局なにもできず、そのまま資料を読むことしかできませんでした。
この時は本当に悔しかったですし、ものすごく恥ずかしかった記憶があります。
これをきっかけに、たとえ週次の定例会であっても、まず事前に資料を読み込み、実際に話す練習をし、資料を見ずに相手を「見て」話せるようにしました。

実際に相手をよく見ながら話すと、資料を先に先に読む人もいれば、説明を聞きつつ小首をかしげる人、飽きてしまっている人など相手の状況が明確にわかります。
そこまで分かればタイミングを見計らって、
「ご不明な点ありましたでしょうか?」
「そちら気になりますか?」
「もしかして、既にご存知の情報でしたでしょうか?」
などと「聞く」ことで、一気に提案が上手くいくようになります。

「まず話すんだ!」という意識が強すぎると、相手のことが見えなくなりますし、当然適切な質問もできません。
とにかく相手を理解することが大事で、そのためにはまずは「よく見て、聞いて、それから話す」順番を意識して営業をするとうまくいくかと思います。

目線合わせ

次に大事なのが「目線合わせ」です。デジタルの広告は「制作して納品して終わり」という形態ではありません。
受注、制作したあとはその後「運用」というフェーズとなります。
このフェーズがとにかくスピード感が速く、都度調整が必要となるケースに多々遭遇します。
メディア側やクライアント側の変化を敏感にキャッチし、都度お客様の考えていること、目指しているところ、
すなわち「お互いの目線はちゃんと合っているか?」ということを確認しなければなりません。
目線合わせのために、私がやっていたことはたとえば下記のようなことです。

・短期的な目標と、中長期的な目標をお互いが認識しあう
・想定と異なった場合のパターンをいくつか用意しておき、それについて話し合う
・コミュニケーションの頻度を上げる(できれば対面で)
・Win-Winの関係性になるために、ある程度は本音の部分を交えながら話す

そして、変化スピードの速さももちろんですが。
そもそも「代理」店という「広告主の代わりに広告制作・配信をする」事業構造も、
「目線がズレやすくなる」要因だと思っています。
「お客様と自分の目線は合っているか?」
ということを常に確認して提案→運用→振り返り&次の施策を考えていくこと。
これができれば、営業としての信頼度は格段に上がっていくと思います。

決める

運用担当から営業に部署移動して数か月の間、私は「自分の案件のチームが前に進んでいる感覚」が無く、猛烈に苦しんでいました。
たとえばミーティング。
アジェンダをつくり、みんなに意見を聞き、方針や次回のアクションを全員の同意を求めつつ進めているのにも関わらず、結論が出ない。動きも悪い。

「こんなに全員の意見をちゃんと聞いて進めようとしているのに、なぜだめなのか?」
と悩んだ末に上司に相談すると、
「それはお前が決めないからだ。営業は“決める”仕事だから、お前が決めないとなにも進まない」と言われました。
それを聞いた瞬間は、「そんな馬鹿な」と思いました。
全員の意見を丁寧に聴いて進めるアプローチのほうが良いに決まっていると思っていたからです。

しかし、実際には運用担当は運用の立場から、クリエイティブプランナーはクリエイティブの立場から「これがいいんじゃないか」という意見を出します。
ただし、そうした様々な意見の最終的な提案先は「広告主」であり、その広告主のことを最も理解しているのは「営業」のはずです。
だとするならば、やはり営業がきちんと意志を持ち、多様な意見に耳を傾けつつも、最終的な方向性や舵取りなどを積極的に「決める」ことが肝要です。

「決める」ことを意識すると、そこに伴う「責任の重さ」を感じて最初こそつらかったですが、
次第にチームの動きが良くなっていったのを見て、正しかったのだと痛感しました。

なお、この「決める」という意識は対社内だけでなく、お客様に対しても同じです。
マーケティングとは、そもそも不確定要素が多い領域です。
そのような環境下で「決める」ことは、私たちはもちろん、広告主であるお客様も実際の心境は不安に思うところもあるかと思います。
最終的に「決める」のは広告主です。
しかし、広告主が最大限安心して「決める」ことができるぐらい、まずは営業側で「決める」スタンスが重要だと考えています。

もちろん、自信をもって「決める」ためには広告主と「目線が合っている」必要がありますし、
目線を合わせるためには、まず「よく見て、聞いて、それから話す」意識が重要です。

というわけで、私が理想とする営業は「よく見て、聞いて、それから話し、常に目線を合わせて、あらゆることを率先して決める営業」です。

クリエイティブプランナー

ユーザー目線を持つ

営業が広告主のことを最も理解し、運用担当が媒体のことを最も理解するのであれば、クリエイティブプランナーはなにを最も理解すべきでしょうか?
私は、クリエイティブプランナーはユーザーの目線を持ち、ユーザーのことを最も理解すべきだと思っています。
クリエイティブ、すなわち「広告」は総じて「お客様の言いたいこと」を伝えるものになりがちです。
自信のあるプロダクト、質の高いサービス、革新的なコンテンツ……とにかくその「すごさ」を伝えたい、という広告主の「想い」自体は大事だと思います。

しかし、その想いをそのまま伝えればユーザーに届くか、というとそうではありません。
たとえば、下記は近年のソシャゲの広告についてのユーザーからの指摘です。
豪華な声優陣やド派手なグラフィックを謳っても、かつてほどユーザーに刺さっていない、というツイートですね。
こちらがRT14,000件、いいね22,000件と多くの人のエンゲージメントを集めていることがわかります。

広告主、そして広告主と距離が近い営業がタッグを組んで、こちらに「こういう広告にしたい!」と迫ってくることはたびたびあります。
クリエイティブプランナーは、それに安易に迎合するのではなく、
「それで、本当にユーザーに伝わるんですか?」
「ユーザーは、それを面白いと思いますか?」
と勇気を出して問いかけることが、より良いクリエイティブを生み出すことだと思っています。

「広告主の言いたいこと」と「ユーザーの聞きたいこと」を上手くつなげてあげる仕事。
それが、クリエイティブプランナーのひとつの役目だと思っています。

数字とデータに向き合う

「ユーザー目線を持つ」だけでは足りないのが、デジタル広告代理店のクリエイティブプランナーです。
クリエイティブを実際に運用型広告で配信すると、早ければ翌日にはもう傾向が見えています。
どれぐらいクリックされて、コンバージョンしたのか。
動画はどれぐらい視聴されたのか。
どれぐらいエンゲージメントがあったのか。
すべて数値で可視化されます。
私はこの「自分の考え抜いたクリエイティブが数字で可視化されるとき」が最も刺激的な瞬間だと思っています。

もちろん、楽しいことばかりではありません。考え抜いたクリエイティブに成果がついてこなかったときは、歯ぎしりするぐらい悔しいです。
「なにかがおかしい。間違っている」と目の前の現実を否定したくなりますし、
「このクリエイティブの良さがわからないのはユーザーがおかしい」とまで思うときすらあります。

でも、そういうときに間違っているのはシンプルに自分なのです。
自分の中のユーザー目線がずれていたり、あるいはメディアの特性を理解していなかったり、要因はいろいろあるかと思います。
とにかく間違っているのは自分です。
ここからは、数値の意味を読み解きながら、次に制作するクリエイティブを調整していきます。
たとえば、このような形です。

———————————————-
▼事象
・対象クリエイティブのCTRは高いが、CVRが低く、CPAが高騰してしまっている
▼分析
・ユーザーの興味は引けている
・遷移先でなんらかのギャップを感じているか、魅力を感じずに離脱している
▼対応
・クリエイティブ内に、遷移先の内容説明を増やし、ギャップを解消する
・キャンペーンなどわかりやすいユーザーメリットを入れ、コンバージョンに至る動機付けを強める
———————————————-
▼事象
・対象クリエイティブのCVRは高いが、CTRが低く、配信量が伸び悩んでいる
▼分析
・デザインが地味で、ユーザーの目に留まっていない
・ターゲットが狭すぎて、ユーザーは自分が対象だと思っていない
▼対応
・アニgifや動画など動きのあるクリエイティブに変更し、ユーザーの目を引く
・よりターゲットの間口を広げるような訴求にする
———————————————-

上記は単純にCTRCVRだけに着目した形ですが、前述したとおり、管理画面上にはユーザーに関するデータも豊富にあります。
そちらを踏まえて、よりユーザー像に合致するクリエイティブを考案して数値改善を目指しても良いでしょう。
また、クリエイティブ単体で考えるだけでなく、逆にクリエイティブに合わせたターゲティングを運用担当にお願いして追加してもらったり、LPの改善について営業を通してクライアントに提案してもらうこともあります。
大事なことは、ひとつひとつの数字の意味やデータが示唆することをしっかりと分析し、次に活かしていくことです。

クリエイティブという感覚的な要素が多く含まれるものを、数値とデータでしっかりと読み解いていくこと。
これがクリエイティブプランナーの仕事の醍醐味だと思います。

言語化する

「効果の出るクリエイティブ出せるのって、結局センスじゃない?」と社内の上の人から言われたことがあります。
おそらく「クリエイティブは感覚でやるものじゃない?」という意味だと思います。
センスということはつまり、重要なのは感覚であり才能であり、ロジックや努力でなんとかするものではない、ということです。
そのとき、「効果の出るクリエイティブをつくるのは、スキルだと思います」と私は反論しました。
スキルなので正しく努力すれば身に着けられますし、再現性もある、という位置づけです。
もちろん、「クリエイティブ」もアートの領域に入ってしまえば、そこにはセンス、感覚といった要素も大変重要になってくるかと思います。

しかし、私たちがつくる「クリエイティブ」はあくまでも「デジタル広告代理店/ビジネスにおけるクリエイティブ」です。
センス、感覚といった属人的で不確かなものだけに依存するのはあまりに心もとないです。

では「クリエイティブ」を「スキル」の位置づけにするためには、なにが重要か。
私はそれが「言語化」であると思っています。
クリエイティブをぱっと見たときに感じる
「なんかかっこいい」
「なんか新しい」
「なんとなくクリックされそう」
というものを、きちんと自分の中でかみ砕き、そして言語化していく。
あるいは、あるクリエイティブの効果が良かった際に「これが良かったから次は色替えパターンつくってみよっか」と安易に思考を停止するのではなく、
「なぜそれが良かったのか?」を徹底的に言語化していく。
こうした作業を通じて、クリエイティブプランナーの「効果の出るクリエイティブ」をつくりあげるスキルは磨かれていくと思っています。

そもそも「言語化する」ということは、様々な具体的な事柄を抽象化し、再現性のある法則を見出すために必要なプロセスです。
なので、あらゆる領域において「言語化する」ということは重要だと私は考えています。
その中でもとくに、「クリエイティブ」は「感覚」で捉えがちな領域のため、あえて「言語化」することを癖付けておく必要があると思っています。

というわけで、私が理想だとするクリエイティブプランナーは「ユーザー目線を持ちながら、数字とデータに向き合い、事象を言語化できるクリエイティブプランナー」です。

まとめ

さて、以上で私の考える営業・運用・クリエイティブプランナーの理想的な要素は終わりですが、せっかくなのでもう少し、共通して重要だと思うことを簡単に記載して終わります。

インパクトを常に重要視する

デジタルの広告業界はとにかく見れるデータや取れる手段、すなわち「選択肢」が多いと感じています。
伸び盛りの市場にはあらゆるテクノロジーが集結し、それらがサービスやメディアに反映されるため、無限の可能性を秘めているという錯覚すら起きてきます。

しかし、それゆえに本来見る必要のない指標に振り回されてしまったり、意味のない施策にリソースを費やしたりしまうこともあるでしょう。
あらためて、個人でも組織でもゴールに対してインパクトのある動きとはなにか?
ということを常に問いかけながらアクションしていく必要があると思っています。

フィードバックを獲りにいく

個人が成長する上で私は「フィードバック」が重要だと考えています。
デジタルの広告では、なにかアクションをしたら管理画面上ですぐに数字が反映されますがそれも立派な「フィードバック」です。
重要なことはこうした「フィードバック」を定量的なものであれ定性的なものであれ、貪欲に獲りにいく、という姿勢だと思います。

営業であれば提案を実際に先輩に見てもらって意見をもらったり、コンペの後でお客さんに他代理店と比べてどうだったかをヒアリングしたり。
運用であればアクションに対する定量フィードバックは管理画面から得られますが、
日々の運用の仕方、見るべきポイント、アカウントの設計の仕方などは定期的に先輩にチェックしてもらうと多くの学びがあります。
クリエイティブも同じように、定量的な部分だけでなく、実際に広告主側のデザインを管理している方から意見をもらうことで、
より良いクリエイティブづくりのヒントになったりします。
とくに「他人からフィードバックをもらう」というのはやや気後れしたり恥ずかしかったりすることもあるかと思います。
しかし、自身の成長のためには欠かせないアクションだと思います。

ユーザーをよく観察してみる

「ユーザー目線を持つ」ことが、クリエイティブプランナーにおいてはとくに重要だと言いました。
しかし、私は営業のときも、運用のときも実はユーザーをじっくりと見ることが多かったです。

そもそも「広告」というのはユーザーにとって、広告主の商材と初めての出会いになるケースもあるでしょう。
広告との出会い方がまずければ、ユーザーは二度とその商材を手に取らないかもしれないのです。
だとするならば、ユーザーのこと、さらにいうとユーザーの「気持ち」にはもっとフォーカスしても良いのではないか、ということは私がどの職種においても大切にしていた部分です。
すべてが数字で見えるデジタルの広告のデメリットは、「数字を見すぎてしまう」ことにあると思っています。
管理画面の数字ばかり見ていると、その先のユーザーの気持ちにどうしても鈍感になってしまう瞬間があります。

「広告」の役目とは「ユーザーの気持ちを動かして、動いてもらう」ことであるはずです。
数字は、ユーザーが動いた結果にすぎません。
数字の奥に潜む「ユーザーの気持ち」に対してもっと目を向けることによって、
デジタルの広告は今よりももっと面白く、楽しく、効果を出せるものになっていく
のではないでしょうか。

長くなりましたが、以上で「営業・運用・クリエイティブぜんぶやってみた」を終わります。
上記の職種の中で興味のある仕事があるな、と思った人はぜひこちらから。

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伊藤 大悟
伊藤 大悟

クリエイティブデザイン部 マネジャー メディアレップで代理店営業やって広告代理店で運用やって営業やってクリエイティブディレクターになりました。バズも獲得も両方やれちゃうクリエイティブをつくることが目標です。

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