Member 2018.07.19

クリエイティブプランナーって何やってるの?

伊藤 大悟

伊藤 大悟

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クリエイティブプランナーになったきっかけを教えてください

自分の考えたものがユーザーに受け入れられ、魅力を感じた

自分はもともと広告の運用担当をやっていました。日予算や入札、ターゲティングなどを日々調整していましたが、やはりクリエイティブのレバーが一番大きいなということは肌で感じていました。

別に運用担当がクリエイティブ考えてもいいよね、と思い、Twitterのテキストだけ変えたものを提案してみました。すると、それを配信したところ獲得効率が2倍になり、獲得数も10倍以上に伸びました。しかも、デジタルのクリエイティブって数日から数週間で摩耗すると言われている中、私の考えたものはその後1年以上、良効果クリエイティブであり続けました。

自分の考えたものがユーザーに受け入れられ、お客様にも満足頂き、しかも数値で可視化されている、ということに強い魅力を感じました。これが私がデジタルのクリエイティブに興味を持った原点です。

その後は運用から営業に異動したのですが、営業の仕事をしながらクリエイティブの勉強をし、今年からクリエイティブプランナーへ異動しました。異動ばっかりです。笑

クリエイティブプランナーって、実際にどんなことをするんですか?

「お客様の課題をクリエイティブで解決する人」

一言で言うと「お客様の課題をクリエイティブで解決する人」なんですが、実際にやることは大きく分けると2つあります。

①クリエイティブコンセプトの立案
②具体的なクリエイティブ案の作成と改善

【①クリエイティブコンセプトの立案】
まずはプロモーションするコンテンツの分析から始めます。
CSWOT分析などを使ってコンテンツを取り巻く環境や強みなどを調べ、押し出すべき要素を洗い出します。ユーザーのインサイトも考慮しつつ、「どの要素がユーザーに刺さるか?」という視点でクリエイティブのコンセプトを決定します。

【②具体的なクリエイティブ案の作成と改善】
コンセプトに沿った上で、伝えるべきメッセージをより具体化していきます。また、ターゲットによって出しわけができるのがデジタル広告の強みなので、想定するターゲット毎にクリエイティブも作り分けます。

どのようなクリエイティブを作成するか決まったらラフ案を書き、デザイナーに形にしてもらいます。大事なことは、デザイナーには単純なデザインラフだけを渡すのではなく、コンテンツの強みや伝えたいこと、どのようなターゲットを想定しているかもきちんと伝えることです。

こうすることでデザイナーも本質を理解した上で製作してくれるので、こちらの意図に沿った、あるいは意図を超えた+αのものを制作してくれます。

また、クリエイティブプランナーはつくって終わりではありません。実際に運用するフェーズでは、「どんなターゲットに向けてつくった広告なのか」ということを運用担当にも伝え、ズレが無いようにしています。クリエイティブとターゲティングが合致した時の方が広告のパフォーマンスは上がるので、こちらからターゲティングの提案をすることもあります。

配信して数日~1週間で傾向が出るので、そこから次のクリエイティブを考案します。この時、データを見ながら次につくるクリエイティブを決める、というのがデジタル広告の難しくも面白いところですね。

「難しくも面白い」とは具体的にどういうことか詳しく教えてください。

いわゆるPDCAサイクルを回す、ということです。

ありがちなのが、しっかりとPDCAPを考えずに走り始めると、「このクリエイティブが効果が良いので、枠の色を7色に色替えして、7パターンつくってA/Bテストしましょう」みたいな提案をしがちなんですね。だいたいの場合はあまり効果にインパクトを与えないか、一瞬だけ効果改善するもののまたすぐに悪化してしまうケースがほとんどです。

どうしてこういうことが起きてしまうかというと、デジタルにおいては、どんなクリエイティブをつくっても、ひとたび配信すればそこに必ず優劣がつきます。そうすると、「とりあえず作ってみて、そこから良いものを残すor横展開し続ければ、いずれ良効果クリエイティブが出てくるだろう」という考えになりがちです。

Planを軽視し、DoActionを高速で回して当たりを見つけるイメージですね。ただ、実際には10点、20点のクリエイティブで優劣を争うだけなので、長期的な視点で改善し続けることは非常に難しいです。

そこで重要なことは、PDCAサイクルのうち、「Plan」と「Check」をより重視するということです。

Plan」の領域においては、まずは訴求軸や当てるべきターゲットを熟考します。また、「Check」の領域としては、配信後の効果で差が出ていたら、表層ではなく本質的な「要因分析」と、「仮説構築」を実施する必要性があります。

こうすることで初めて80点、90点のクリエイティブが作成でき、その質の高いクリエイティブで本質的なA/Bテストをやって、初めて意味のあるPDCAサイクルが回せるのだと考えています。

クリエイティブを考える上で、必要なスキルって何ですか?

求められるスキルは「言語化」

「クリエイティブ」というとどうしても「斬新なアイディア」「圧倒的な美的センス」みたいなものを連想される方もいるかもしれません。しかし、私はデジタル広告のクリエイティブプランナーに求められる重要なスキルは「言語化」だと思っています。

クリエイティブプランナーというのは単純に1枚のバナー、1本の動画をつくれればよい、ということではありません。仮説に基づき、クリエイティブのコンセプトを考える必要があります。

理由は、営業・運用・デザイナーを含め「今回のプロモーションにおいてはこれがコンセプトです」と、チーム全員の認識を統一できるからです。

ここを統一できれば、営業ならばお客さんとのコミュニケーションの取り方に対して、運用ならばメディアの選定やターゲティングの追加に対して、デザイナーならば実際のクリエイティブデザインに対して、それぞれ一貫性を出すことができます。それができれば、お客様とも目線を合わせながら意味のあるPDCAサイクルをきっちりと回すことができると思っています。

つまり、「コンセプト」をチームメンバーに理解・浸透させるうえで大事なのが「言葉」なんです。

もうひとつ継続的にクリエイティブの効果を改善する上で大事なものとして、「要因分析」と「仮説構築」を挙げました。この2つも重要なのは「言葉」です。

「なぜかはわからないが、なんとなくこれが良かった」では、仮にまぐれのヒットはあっても、その後継続的に効果を改善することは難しいでしょう。「なぜ良かったか」と「だからこうすれば良い」をできる限り高いレベルで言語化し、整理することで、はじめて再現性のあるPDCAサイクルを回すことができます。

これが、「言語化」という行為がクリエイティブの領域において重要であるという理由になります。

どんな人がクリエイティブプランナーに向いてますか?

日常的に“なぜ”を深堀できている人

たとえば広告に限らず映画やドラマを見たときに「面白かった」「つまらなかった」で終わるのか、「面白かった。なぜ面白いと思ったんだろう。きっと〇〇というところが理由だな」と深堀できるかどうかの違いです。

広告のクリエイティブというのはデジタルに限らず、「人の心を動かして、行動してもらう」ことが目的になります。なので、まずは自分の心がどんなときに動いたのか。逆に、どんなときは動かなかったのか。そこから実際になにか行動を起こしたのか。これらを考え、しかもさらにきちんと「言語化」できているとなお良いですね。

なお、まずは「自分の感情」からスタートしていき、徐々に「自分は心が動かなかったが、他の人は感動して、商品を購入していた。なぜだろうか」といった点で考えられるようになると、クリエイティブに関する引き出しが一気に増えると思っています。さまざまなターゲットの気持ちについて理解できるからです。

人の行動や感情を深いレベルで観察し、理由を考え、言語化するクセがついている人が、クリエイティブプランナーには向いていると思います。

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伊藤 大悟
伊藤 大悟

クリエイティブデザイン部 マネジャー メディアレップで代理店営業やって広告代理店で運用やって営業やってクリエイティブディレクターになりました。バズも獲得も両方やれちゃうクリエイティブをつくることが目標です。

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