Google広告「W2AA(Web to App Acquisition)」でウェブとアプリを横断した新規獲得戦略を最大化する方法
こんにちは。D2Cメディア部の高倉です。
今回は、Google広告における新規ユーザー獲得の新たなスタンダードになりつつある「W2AA(Web to App Acquisition)」について解説します。
これまで、Google広告においてアプリ内のアクションを計測・最適化できるのは、基本的に「アプリキャンペーン(AC)」のみに限定されていました。
しかし、この「W2AA」の登場により、GSAやP-MAX(ショッピング・ホテルキャンペーン)においても、ウェブ広告からアプリインストールした後のアプリ内コンバージョンまでを一本の線でつなぎ、最適化に活用することが可能になりました。
そこで本記事では、Web広告からアプリ内コンバージョンまでを一貫してつなぐ「W2AA」の概要とメリット、導入ステップまでを詳しくご紹介します。
目次
W2AA(Web to App Acquisition)の概要
W2AA(Web to App Acquisition)とは?
W2AAは、検索広告(GSA)やP-MAX広告をクリックした「アプリをまだ持っていない新規ユーザー」を対象に、アプリのインストールを促し、その後のアプリ内コンバージョンを広告の最適化に活用する仕組みです。
利用可能なメニュー
2025年11月のローンチ後、現在利用できるメニューは下記となっています。
・検索
・ショッピング
・P-MAX
・ホテルキャンペーン
W2ACとの違い
すでにアプリを持っているユーザーをアプリへ遷移させ起動させる「Web to App Connect(W2AC)」に対し、W2AAは「新規ユーザーの獲得」と、インストール後の「アプリ内イベント(購入や予約)」を最大化することを目的としています 。
| W2AA(Web to App Acquisition) | W2AC(Web to App Connect) | |
| 主なターゲット | 新規ユーザー(アプリ未保持者) | 既存ユーザー(アプリ保持者) |
| ユーザー導線 | 広告クリック → アプリインストール→ 初回アプリ内コンバージョン | 広告クリック→ アプリ起動(ディープリンク)→ アプリ内アクション |
| 主な目的 | 新規獲得の最大化 LTVの高い層の集客 |
休眠復帰・既存ユーザーの活性化 (リエンゲージメント) |
| 最適化の対象 | インストール後の「アプリ内コンバージョン」 | アプリ内の「あらゆるアクション(再購入等)」 |
仕組み
ユーザーが広告をクリックすると、主にサービスのウェブサイトへ誘導されます。
インストール後に行われた「購入」や「会員登録」などのイベントデータをGoogle広告へフィードバックすることで、よりコンバージョンしやすい新規ユーザーをAIが学習し、配信を最適化します。
W2AAとACiの違い
W2AAは、広告経由でウェブサイトに遷移したユーザーにアプリインストールを促し、その後のアプリ内コンバージョンを最大化させることを目的としています。
一方で、ACi(アプリインストール広告)は、広告をクリックして直接アプリストアページに遷移した後のインストールを最大化させます。
また、W2AAとACiを並走させた場合、インストールやアプリ内コンバージョンが重複計上されることはありません。
導入する2つの大きなメリット
LTVの高い「優良な新規ユーザー」の獲得
単なるインストール数ではなく、その後の「購入」や「予約」のアプリイベントをゴールとして最適化できるため、効率よく質の高いユーザーを獲得することが望めます 。
クロスチャネルでの最適化
ウェブとアプリの両方のコンバージョンデータをGoogleに学習させることで、P-MAXなどの自動入札の精度向上が期待できます 。
ウェブサイトとアプリ両方で展開しているサービスにおいて、相互に成果を追うことができます。
ACi(アプリキャンペーン)との相互補完
ACiが「インストールの最大化」を担うのに対し、W2AAは検索やショッピング広告経由のユーザーによる「インストール後のアプリ内コンバージョン(イベント数)の最大化」を重視します。
また、W2AAとACiのオークション重複率はわずか0.43%と極めて低いため、両者の併用でカニバリゼーション(競合)を最小限に抑えつつ、異なるユーザージャーニーを網羅することが期待できます。
キャンペーン別の活用シーン(GSA / P-MAX)
W2AAは、特に以下の「獲得型」メニューにおいて効果を発揮します。
Google検索広告(GSA)
「航空券 予約」「ホテル 予約」など、明確な目的を持って検索しているユーザーに対し、アプリに誘導しスムーズな予約体験を提供します 。
未インストールユーザーに対してストアを経由させ、インストール直後の初回予約をコンバージョンとして計測・最適化します 。
また、ACiにてGoogle検索面でのCPIが安価なものの、検索面の配信に伸び悩んでいるアプリは、検索広告へのシフトによる検証が有効な打ち手となることも考えられます。
P-MAX(ショッピング・ホテルキャンペーン)
ECアプリやホテル予約のアプリでは、商品や宿泊施設を検討しているユーザーに対して、ダイレクトに購入・予約を促すことができます 。
ウェブとアプリの成果を合算して評価できるため、キャンペーン全体のROI最大化が期待できます 。
前述のとおり、ウェブサイトとアプリ両方で展開しているサービスにおいては、両方の成果を追うことが可能です。
実施方法(導入のステップと注意点)
W2AAの設定には、以下のコンバージョンイベントのインポートが必須です 。
SDKの導入とイベント設定
Google Analytics for Firebase、またはAdjustやAppsFlyerなどの第三者アプリ分析パートナー(AAP)のSDKを導入し、計測したいアクション(例:first_open、purchase)を設定します 。
Google広告とのリンク
Google広告の管理画面から、利用している分析ツール(Firebase/AAP)をリンクさせます 。
▼参考ヘルプ
Google アナリティクスのデータを使用してアプリ キャンペーンのパフォーマンスを測定し、最適化する
https://support.google.com/google-ads/answer/13823256?sjid=18350477480422389022-NC
第三者アプリ分析を使ってアプリのコンバージョンを測定する
https://support.google.com/google-ads/answer/7382633?sjid=18350477480422389022-NC
アプリのコンバージョンのインポート
アプリ内イベントをGoogle広告の「コンバージョンアクション」としてインポートします 。
「初回起動(first_open)」のインポート ※必須
ウェブキャンペーンの「初回インストールレポート」を有効にするために必須です 。
「主要アプリ内イベント」のインポートとメイン設定
購入や会員登録など、少なくとも1つのアプリ内イベントを「メイン(入札対象)」に設定することで、「ウェブからアプリへの初回コンバージョンレポート」が利用可能になります 。
Google広告管理画面の「目標」の「概要」から、「コンバージョンアクションを作成」をクリック

中段にある「アプリで発生したコンバージョン」にチェックを入れ、保存して次へ

「Create multiple conversion actions from a linked account」で利用している分析ツール(Firebase/AAP)を選択し、保存して次へ

インポートするイベントにチェックを入れ、カテゴリを選択し、完了をクリック
最適化の設定
インポートしたアプリコンバージョンを「コンバージョン列に含める」に設定し、入札戦略(目標CPAなど)の学習対象にします 。
キャンペーンのコンバージョン目標に設定し、最適化の対象にします。

インポートしたコンバージョン設定画面の「アクションの最適化」で、「入札単価の最適化に使うメインアクション」を選択して保存
注意点
OSによって対応可能な計測が異なるため、注意が必要です。
コンバージョン計測が対応可能な種類
コンバージョン計測が対応可能な種類
・Android
全て
・iOS
現在:IDFAベースのCVのみ(ATTに同意済みのユーザー)
※2026年よりODM経由で対応予定(オンデバイス コンバージョン測定)
対応可能なアプリSDK
Kochavaを除くGoogle FirebaseとすべてのAAP(Adjust、Appsflyerなど)
まとめ
今回は以上となります。いかがでしたでしょうか。
検索面やP-MAXのウェブのキャンペーンを用いてアプリの獲得をさらに伸ばしたい、あるいはウェブとアプリ全体の成果を最大化したいという案件であれば、W2AAを導入することで、ウェブとアプリを横断した新規獲得戦略を最大化することが可能になります。
今回の内容を参考に、広告配信に役立てていただければ幸いです。
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編集者
高倉 優
編集者
高倉 優
メディアデザイン本部PFS部所属。2社目でWeb広告業界へ。約6年間アプリ案件の広告運用に携わった後2024年にD2C Rへ入社。趣味はサッカー観戦です。