スマートニュース広告の地点半径ターゲティングをご紹介!

こんにちは、D2C Rソーシャルメディアソリューション部の竹田です。
デジタル広告の進化によって、企業はターゲットユーザーに、より精度の高いマーケティング施策を展開できるようになりました。
特に注目を集めているのが、特定の地域やエリアにいるユーザーへピンポイントで広告を配信できる「地点半径ターゲティング(ジオターゲティング)」です。
スマートニュースでは、これまでアプリ上の地図で降雨をリアルタイムに予測する「雨雲レーダー」や、指定地域のニュースを届ける「地域チャンネル」など、位置情報を活用した機能が展開されてきました。
この記事では、位置情報を活用した新たなターゲティング機能である「地点半径ターゲティング」について詳しく解説していきます。
スマートニュース広告に関するほかの記事はこちら
▼スマートニュース広告とは?
SmartNews広告とは?特徴や種類・ターゲティング・入稿規定を解説
▼スマートニュース広告のターゲティングとは?
SmartNews広告のターゲティングとは?その種類と使い方について解説!
▼スマートニュース広告の配信面とは?
スマートニュース広告(SmartNews Ads)の配信面をご紹介!
概要
スマートニュース広告における地域設定の種類
スマートニュース広告には、【都道府県・都市ターゲティング】と【地点半径ターゲティング】の2種類の地域設定があります。
都道府県・都市ターゲティング : 従来の都道府県や市区町村単位で地域を指定
地点半径ターゲティング【NEW】 : 地図上または設定画面で地点半径を指定
「地点半径ターゲティング」の特長
地点半径ターゲティングでは、指定した住所を中心とする半径エリア内に「居住しているユーザー」または「居住しているユーザー or 訪問したユーザー」のどちらかを選択して、広告を届けることが可能です。
これにより、ビジネスの商圏にいるユーザーへ効率的にアプローチできます。
また、Webでの成果も測定できるため、ブランドの認知度向上から実店舗への来店促進まで、一気通貫した広告効果の向上が見込めます。
都道府県や都市単位よりもさらに細かく、ピンポイントにターゲティングすることが可能なため、特定地域周辺に関連したキャンペーン配信への活用がおすすめとなります。
SmartNews Hyper Local Adsとの違いとは?
「SmartNews Hyper Local Ads」とは、スマートニュース株式会社が2024年3月21日に提供を開始した、ニュースアプリ「スマートニュース」を配信面とする、位置情報ターゲティングを活用した広告のプロダクトです。
位置情報広告である「SmartNews Hyper Local Ads」は「地点半径ターゲティング」の提供開始に伴い、2025年8月31日に提供停止予定です。
■これまでの「SmartNews Hyper Local Ads」との比較ポイント
➀広告管理画面上で広告成果を確認できる
②CV計測が可能
ご利用方法
地点と半径の設定方法
地点半径を指定する方法は①直接入力または地図上で設定②CSV一括アップロードの2種類の指定方法があります。
それぞれについて詳しく解説していきます。
①直接入力または地図上で設定
【地点の指定方法】
・地点となる住所を指定
・直接地図上でPinを立てて指定
【半径の指定方法】
・希望の半径を入力して指定
・半径は0.5Kmから50㎞まで指定可能
※複数地点を選択することが可能
※複数地域は全てOR条件での配信となります。
※半径によって、指定可能な単位が異なります
半径ごとの指定可能単位
半径 | 指定可能単位 |
500m~3,000m | 100mごと |
3,000m~5,000m | 500mごと |
5,000m~50,000m | 1,000ごと |
②CSV一括アップロードで指定
【地点の指定方法】
・指定の形式に従いファイルをアップロード
【半径の指定方法】
・指定の形式に従いファイルをアップロード
※複数地域は全てOR条件での配信となります。
▼CSVファイルに記載が必要な項目
ヘッダー | address | label | radius |
値 | 【必須】 最大文字数:300文字 |
【任意】 最大文字数:300文字 |
【任意】 メートルで整数を入力 ※未入力時は2,000mに設定 設定可能範囲:500m-50.000m 入力規約: 500m以上3,000m未満 100m単位で入力 3,000m以上5,000m未満 500m単位で入力 5,000m以上50,000m以下 1,000m単位で入力 |
▼CSVファイルの記載例
配信対象オーディエンスの設定について
配信対象となるオーディエンスは【居住者】または【居住者or訪問者】から選択可能です。
どちらかの選択が必須となっており、デフォルトでは、【居住者or訪問者】が選択されています。
指定した地域の【居住者】を選択
この設定を選ぶと、指定した地域に住んでいると推定されるユーザーのみに広告が配信されます。
■データ算出方法
ユーザーのGPSなどの位置情報ログと、機械学習による詳細な分析に基づいて居住地を推定
■訪れたことのあるユーザーの定義
現状は、直近1ヶ月以内に訪問したユーザーを対象とされています。
※この設定は変更される場合がございます。
指定した地域の【居住者or訪問者】を選択
この設定を選ぶと、指定した地域に住んでいる人はもちろん、最近その地域を訪れた人にも広告が配信されます。
■データ算出方法
訪問者データも、GPSなどのユーザー位置情報ログに基づいた推定値から算出されます。
レポート機能について
現状は管理画面上では指定した地点半径ごとの数値は出せず、広告の成果は都道府県または、都市(市区町村)の単位でのレポートの作成・確認が可能です。
※2025年秋頃に地点半径のレポートをリリース予定
効果を最大化させるためのポイント
推奨設計ポイント
地点半径ターゲティングを活用する際は以下のポイントをおさえることが推奨となります。
★1つの広告グループ内で複数の地域を指定(半径2㎞以上の地域を5つ以上指定)
GPSの精度を考慮し、地点半径は複数のエリアを指定してください。
ターゲットユーザーの行動範囲を想定すると、ある程度の広範囲(デフォルトは2km)を設定することを推奨いたします。
★地域や対象オーディエンスに関する設定を頻繁に変更しない
配信の安定化と広告パフォーマンスを最適に保つため、頻繁な設定変更は避けていただくことをお勧めします。
★配信対象は「訪問者」も含めてオーディエンスを設定
配信対象ユーザーを増やしながら、より良い広告パフォーマンスを目指すために、「居住者または訪問者」の設定を推奨いたします。
★地域ごとに広告グループやキャンペーンを分散させない
地点半径ターゲティングでは、地域ごとに細かくキャンペーンや広告グループを分散させるのではなく、集約的な設計が推奨されています。
注意事項
半径を指定する際の注意点
通常の広告配信とは異なり、位置情報広告は対象エリアでユーザーの位置情報が取得できない限り、広告を配信することができません。
これは、ユーザーのデバイスから送られる位置情報データに基づいて配信が行われるためです。
もしターゲティングエリアを極端に狭く設定しすぎると、位置情報を取得できるユーザーがごくわずかになってしまう可能性があります。
結果として、広告の表示回数が減少し、期待する効果が得られない場合があります。
効果を最大化するには、まずは少し広めのエリアで配信を開始するのがおすすめです。配信ボリュームを確保することで、システムの機械学習が効率的に働き、最適なユーザーに広告が届くようになります。
利用時の注意点
スマートニュース広告の地点半径ターゲティングを効果的に活用するために、以下の点にご注意ください。
・新しい地域設定がオーディエンスに反映されるまでには、最大で12時間程度の時間がかかる。
・設定した地域のオーディエンスリストサイズは確認不可。
・現状は管理画面上で、ユーザーの来訪頻度を指定することは不可能。
活用イメージ
業種別活用イメージ
●不動産
・検討エリアにいるユーザーに物件広告を配信
・他社のモデルルームや住宅展示場に訪れたユーザーへのターゲティング
●金融
・支点の周辺ユーザーに口座開設や相談会の告知
・保険相談ショップ周辺でのニーズ喚起配信
・高級住宅地域や富裕層向け資産運用広告
●小売
・競合店来訪者に割引クーポン配信
・新店オープンに合わせてオープン告知
・商圏内ユーザーにセールや新商品情報を配信
●人材サービス
・地域に根差した施設やサービスの求人広告を配信
(例:スポーツ施設の求人、宅配サービスの配達員、医療系求人)
・オフィスの集中エリアや、工場集中エリアへ転職サービスを訴求
活用シーン事例
①店舗の商圏に向けた広告配信
○ 各店舗住所を利用しターゲットエリアを設定することで、各サービス商圏に合わせた広告の配信場所を指定。
⇒店舗商圏で位置情報が取得できているユーザーへ広告配信を行うため、効率的な店舗誘導が可能。
②クーポンを使用した来店訴求
○ 商圏ユーザーに対してWebサイト上でクーポンを配布。
⇒クーポンの取得率や店舗でのクーポン利用率を計測することで、ユーザーがどの程度クーポンに興味を持ってもらえているか、どの程度来店したかを検証可能。
③オフライン広告との併用(新聞折込やポスティング)
○特定の配布エリアと位置情報広告の配信エリアを可能な限り被せて指定。
⇒オフラインとオンラインの双方のタッチポイントが増加し、広告効果増進が期待できる。
④オフライン広告との併用(鉄道広告やOOH)
○OOHは「設置している住所を基点としたターゲティング」、鉄道広告は「実施路線の駅周辺をターゲティング」のターゲティングを実施。
⇒オフライン広告に接触した可能性が高いユーザーに対して、位置情報広告を用いてオンラインで追いかけることが可能。オフラインとオンライン、双方のタッチポイントが増加し、広告効果増進が期待できる。
Q&A
半径は何mから指定可能ですか?
半径は最小500mから最大50,000mまで指定可能です。
※半径によって、指定可能な単位が異なります。
半径500m~3,000mは100mごとの単位で指定可能
半径3,000m~5,000mは500mごとの単位で指定可能
半径5,000m~50,000mは1,000ごとの単位で指定可能
リアルタイムでの配信はできますか?
リアルタイムでの配信は不可となっております。
居住者または訪問者データでの配信となります。
訪問回数の指定は可能ですか?
指定不可となります。
地点と地点の掛け合わせは可能ですか?
指定不可となります。
渋谷に訪問かつ、新宿に訪問した人などといった地点の掛け合わせはできません。
地点半径ターゲティングにおいてはすべてor条件での配信となります。
地点半径を設定してから配信開始まで最大どの程度時間が必要ですか?
新しい地域設定を反映したオーディエンスの用意には、最大で 12時間程度かかります。
そのため、新しい地域設定は配信直前を避けて、早めのご設定が推奨されております。
来店計測(オフライン CV/POS)の連携有無について教えてください
来店計測は現状、不可となります。
※店舗での購入などオフラインのCV計測については、コンバージョン APIを活用することで、地点半径機能と連動した広告効果の可視化が可能な場合がございます。
まとめ
スマートニュースの「地点半径ターゲティング」についての説明は以上になります!
地図上で直感的に地点と半径を指定し、柔軟かつ狙い通りのエリア設定が可能な機能となっておりますので、是非ご活用を検討してみてください!