「限定絵文字はファンの証」 VtuberガチオタZ世代インタビュー・前編|ゼットモ
ゼットモ
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多様な「本音」を聞きたくて
みなさんこんにちは。ゼットモです。 特集記事も今回で4回目。
ゼットモメンバーが持ち回りで執筆しているのですが、実は本記事の筆者はミレニアル世代の人間です。
「Z世代のリアルな本音をお届けする」のがゼットモの命題なので、私の調査見解ばかり記事に並ぶのは…と悩んだ結果、
Z世代に直接話を聞けば良い!という結論に。 世の中の統計的な情報からは読み取れない、
エッジの効いた「本音」をインタビューから汲み上げたいと思います。
あっという間に大きな存在感を示したVtuber。その魅力の本質は?
バーチャルキャラを通し、バラエティ豊かな活動をするインフルエンサーである「Vtuber」は、
ここ数年であっという間に若年層を中心に人気を獲得しました。彼らをプロモーションで起用検討する人も多いはず。
でも、自分があまり触れていない・理解していないと企画を考えたりディレクションを進めたりするときに
「どうしよう…」と悩んでしまったりしませんか?
そもそも、「若年層はVtuber好き」「ライブ配信とか動画をよく見てる」というイメージがあっても、
具体的にどんな風に、どんなタイミングで、どんな行動でVtuberと接しているのかはなかなか検索しても答えが出てこないもの。
もちろん人によって様々ではありますが、今回はかなりのVtuber好きZ世代・あいりさんにインタビュー協力をあおぎ、
「ガチオタ」視点のVtuberとの関わり方を聞いてきました。
出会いはふとした瞬間。YouTubeで出会ったある動画が人生を変えた
元々は地下アイドルなどリアルな相手に対して推し活をしていたあいりさん。
最初にVtuberを知った時は、意外なことに興味は無かったと話してくれました。
しかし、とある企画動画がレコメンド(SNSでのオススメ欄)に表示されたとき、衝撃を受けたとのこと。
「Vtuber4人組が実在する無人島に行く動画なんですけど、そもそもVtuberがリアル世界と交わるの!?ってめちゃくちゃびっくりしました。私が見た時既に100万再生くらいされてて、こんなに売れてるんだという驚きもありました。更に動画を見てる中で、リアルな風景とVtuberが違和感無く融合するよう、影が映らないようにしてたり…他にも編集力が垣間見える細かい配慮があって、運営のVtuberに対する愛情やリスペクトを感じました」
この動画をきっかけにあいりさんはVtuberの世界への扉を開いたそうです。
まさに”沼”!?圧倒的供給量と”驚き”の提供で推しへの愛は募る一方
そこから今に至るまで、具体的にはどんな事をして楽しんでるのかを聞いてみると
・動画の視聴(アーカイブ、ライブ配信)
・有料メンバーシップ参加
・スパチャ
・SNSアカウントフォロー、チェック
などが活動の中心でした。加えて1番くじなどグッズのコレクションもしているそうです。
最近はオフラインイベントを開催するVtuberも多いですが、人気が出ると毎回熾烈なチケット争いが起こるそうです。メインの活動はやはり動画視聴とのことでした。
「有料メンバーシップに入ると限定の絵文字が使えたり、限定公開の動画も視聴できるようになったりします。動画もただ始まったのを見るだけじゃなくて予告動画にしっかり反応を送るとか、出来ることは何でもやってます。特に絵文字はファンの証明だと思ってるので、めちゃくちゃ使いますし、メンバーシップ会員はチャットで表示される名前の色も変わります。そういう認知されやすいところにメリットを感じて入る方も多いです」
ーVtuberの魅力として「距離の近さ」がよく挙げられると思うんですが、地下アイドルも推してたあいりさん的にその辺ってどうですか?
「うーん…私の推しは10回20回コメントして1回読まれるかどうかってレベルなので、正直そこまで距離が近いとは思いません。ある程度売れたVtuberだとみんなそんなに距離の近さは感じないんじゃないかと思います。なんなら地下アイドルの方がチェキみたいな物理的な近さもあるし、”距離感”をどう捉えるか次第かもしれないですね」
コンスタンスな動画配信に毎回これだけの情熱をかけるのがあいりさんの「視聴」です。なんとなく流し見たり、気が向いた時にアーカイブを見たりする視聴とは大きな差があります。その熱量を維持出来る理由には、”驚き”と”飽き”という2つのKWがありました。
「Vtuberってトーク力と編集力が本当に高い人ばかりで、しかもただ喋るだけじゃなく歌ったり他Vtuberとコラボしたり運動会したり…バーチャルな存在のはずなのに、こんなことまで出来るんだ!?と新しいチャレンジをし続ける姿を見てると飽きる暇がありません。人間のYouTuberも面白いけど、私はVtuberの方が自由度も高いし、驚きが詰まってると思います」
ガチ恋VtuberオタクのSNS事情
動画視聴に加えもう1点、SNSの活用についても詳しく聞いてみました。
「オタ活で使うのはTikTok・Twitter・YouTubeです。Instagramも普通のアカウントは持ってますが、ちょっとオタ活で使うには、私的にキラキラしててあんまり…。あと、これはどのSNSでも言えることですが、実は同担拒否のガチ恋勢なんで、推しが同じ人の投稿とかは流れてこないように「〇〇(推しの名前) 好き」でミュート設定してます(笑)その上でTwitterは推しと推しの友人だけフォローしたアカウントを作って、彼らの発信した情報や絡みだけ追えるようにしています」
ガチ恋勢にとって、同担との望まない出会いほどやきもきするものは無いでしょう。解釈違いやマウンティングを感じたりした時には尚更です。現場ではどんなに避けてもその存在が視界や耳に入ってきてしまうものですが、SNSが主戦場になるとツールを駆使してほどよい距離感が保てるので、自衛もしやすいのだな…と感じました。
ーちなみに、ミュート設定も徹底してるあいりさん的にTwitterの「おすすめ」タイムライン登場ってやっぱり困ります?
「めちゃくちゃ困ります!同担系の投稿は本当に見たくないので…(笑)」
さて、みなさまいかがだったでしょうか。
あいりさんの話を通して、Vtuber推し活・オタ活のリアルな現場を垣間見る事ができたのではないかと思います。
インタビューはまだまだ続くのですが、 そちらは以下の【後編】記事にて公開しております。
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