Z世代はSNSによって”見せる自分”が変わる|ゼットモ
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みなさんこんにちは、ゼットモです。
Z世代の、”SNSの使い分け”をご存じでしょうか。
SNSの使い分けとは、情報収集用、交流用など、ユーザーがSNSによって利用方法や目的を変えている事を指し、
昨今マーケティング業界でよく耳にするようになった言葉の一つでもあります。
今回は、そんな使い分けをよりZ世代視点で捉え、SNSやアカウントごとに「どんな自分の一面を見せているか」のインタビューを
「X(旧Twitter)、Instagram、Facebook」の3媒体を軸に実施し、その結果をまとめました。
※TikTok、Threadsは回答サンプルが集まらなかったため除外、LINEもコミュニケーションを取る相手によって一面が変わるため除外。
インタビューにご協力いただいたのは以下の7名のZ世代の方々です。
彼、彼女らに下記6問のインタビューを行いました。
①どのSNSを利用していますか?(各SNSで何個ずつアカウント持っていますか?)
②各SNSの投稿頻度はどのくらいですか?
③各SNSでのプロフィールはどこまで自分に近いものにしていますか?
④各SNSアカウントのアイコンは何の画像にしていますか?
⑤それぞれのSNSでフォローしているアカウントは?
⑥それぞれのSNSでエンゲージメント(いいね、RT等)する基準や目的は?
そこから導き出た各SNSの特徴をご覧ください。
目次
各SNSのアカウント数の比較
X(旧Twitter)
”隠したい一面”によってアカウントを切り替えるSNS
X(旧Twitter)のアカウント複数所持が当たり前で、一人平均、約3個のアカウントを持っていました。
リアルアカウントと趣味アカウントによって区別をしている人が多く、
それぞれどの一面を隠すのかによってアカウントを切り替えている印象でした。
また趣味アカウントにおいては、趣味ごとにアカウントを分けるなど徹底した差別化をしているため、
平均アカウント数が3個と多めなのかもしれません。
リアルアカウントで見せる一面
アカウント名を本名にし、リアルの友達のみをフォローしている人が多い印象でした。
また、そのアカウントでは趣味に関するフォロー等は避け、あくまで職場や学校での自分と同じ一面を見せたいため、
厳選したもののみ投稿、リアクションをしているそうです。
趣味アカウントで見せる一面
趣味アカウントでは個人が特定出来ないアイコンやユーザーネームを使用しており、リアルの知り合いに出会う可能性の低さから、
気の向くままに推しコンテンツに反応する”リアルで見せられない一面(愛)”を見せる人が多い印象でした。
投稿頻度は多い人では一日に3~4回投稿し、
ブックマーク目的でとりあえず推しコンテンツに「いいね」を押すという声も多く見られました。
リアルの情報は鍵をつけて”隠す”
隠したい一面によってアカウントを切り替える傾向があるXですが、
リアルアカウントは鍵付きに、趣味アカウントは公開アカウントにしている人が多い結果となりました。
鍵をつける理由として上位に「誰が見ているか分からない」恐怖心があったことから、
実際の自分に近い一面を見せているアカウントほど鍵をつけやすいのかもしれません。
エンゲージメントのしやすさ
「リアルアカウントで推しコンテンツが回ってきたときに、いいねを押すのを躊躇する」という声もあったことから、
同じX(旧Twitter)でもリアルアカウントと比べ、趣味アカウント向けの投稿はエンゲージメントがつきやすいのかもしれません。
Instagram
”見せたい範囲” によってアカウントを切り替えるSNS
こちらも平均2個と、X(旧Twitter)と同じく、アカウントの複数所持が当たり前のSNSですが、
大きく違ったところがその分け方です。調査の結果リアル用アカウントを複数個所持している人が過半数を超える結果となり、
相手と”どの程度親密か”によってアカウントを切り替えているそうです。
リアルアカウント(公開用)で見せる一面
LINEより交換しやすい連絡先として使用している人が多く、投稿頻度は週に2回程度、外食に行った時の乾杯の様子など、
厳選した”知人に見られても気にならない範囲の自分の一面”を投稿する人が多く、
趣味に関するエンゲージメントもほぼつけないなど、見せる範囲の基準をそれぞれ持っている印象でした。
リアルアカウント(仲の良い人専用)で見せる一面
本当に仲の良い友人しかフォローしていないアカウントで、公開用と比べて、外出した際の詳細や他愛もない話など、
”素の自分に近しい一面”を投稿している人が多く、厳選しないため投稿頻度もほぼ毎日、
エンゲージメントもしやすい等活発な印象を受けました。
エンゲージメントのしやすさ
こちらもX(旧Twitter)と同じく、公開用に比べて非公開アカウントの方が自分の素に近いため
エンゲージメントしやすいという声が多く見られました。特にライフハック系の投稿やおすすめカフェ等の投稿に
多く反応しているという回答があったことから、情報収集用としての需要が高まっているのかもしれません。
Facebook
必要以上に自分を見せないSNS
媒体規約として本名登録が推奨されており、電話番号の登録が必須なことから一人1アカウント所持が平均的。
SNSの中でも、個人情報が特定されやすい媒体なことから必要以上の投稿はせず、過半数が投稿経験なしと答えていました。
また、フォローしているアカウントでもっとも回答が多かったものが”知人”であり、
エンゲージメントする投稿に関しても”交友関係がある人の投稿”への回答が多いことから、コミュニティ内活動の拡散や、
交友関係上のエンゲージメントが多いのかもしれません。
個人情報を載せているのに隠さない
他のSNSと比べて個人情報が多く載っているFacebookですが、仕事での連絡手段として使う人や、
投稿をしていないことから鍵をつけない人が多い傾向があり、名前などが公開されている事への懸念はあまり無いようでした。
インタビューから見えたこと
①名前や出身は公開しても問題ない
3媒体の鍵状況を見ていると、鍵をつけるか否かの判断軸は”自分の内面が見えるアカウントか”にあるように感じました。
様々なSNSがある今において、プロフィールに記載されることが多い「名前、出身」などの個人情報より、
趣味嗜好など自分の内面に関することの方が知られたくない個人情報になっているのかもしれません。
②同じSNSでもアカウントによって”いいね”の基準が変わる
今回のインタビューで「同じSNSでもアカウントによってエンゲージメントに対する重さが違う」といった意見が多く見られました。
エンゲージメントによって他人に自分の趣味嗜好が知られる事を嫌がる傾向があるため、Z世代向けの施策を検討する際には趣味嗜好だけでなく、どのアカウントで見ているコンテンツなのかを意識する必要があるのかもしれません。
最後に
インタビューの結果から、SNSが主流な現代だからこその独特な価値観や、隠したい情報などの傾向を知ることができました。
この記事がコミュニケーション・プロモーションを検討する際の一助となれば幸いです。
それでは、ゼットモの次回記事をお楽しみに!
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