現役Z世代がBeReal流行のワケを紐解く!ユーザータイプ別利用方法|ゼットモ
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みなさんこんにちは!Z世代研究プロジェクト『ゼットモ』です。
ニュースやテレビでの特集、SNS等で飛び交う「BeReal」というアプリをご存知でしょうか?
「授業中にBeReal』を撮影する学生も続出している」としてニュースやX(旧Twitter)で話題になっていました。
引用:新語・流行語大賞 発表、若者に流行「ヒス構文」「なぁぜなぁぜ」「BeReal」とは?【Nスタ解説】(TBS NEWS DIG)
話題化は昨年~直近まで続いているわけですが、「Z世代の中でBeRealが流行!」と言われましても、
・実際にどんな使い方をしているのか?
・Z世代全員が使っているのか?…等、
ピンと来ていない方も多いのではないでしょうか。
今回は実際のZ世代に聞いたBeRealあるあるや、BeRealのお気に入りポイントと共にBeRealの魅力を紐解いていきたいと思います。
目次
BeRealとは?他SNSとの違いは?
BeReal(ビーリアル、ビリール)は、2020年にフランスでリリースされたアプリです。
BeRealという名前は、近年急に耳にするようになりましたが、世界的な人気は2022年に出始め、日本でも徐々にユーザー数が増えていきました。
そして、2023年の春~夏ごろから徐々に日本でのBeReal人気に火が付き始めたようです。
こうして現在も若者を中心に人気を博しているSNSのBeRealには、「映えよりもリアルさを追求した、制限だらけのSNSである」
という特徴があります。
では、具体的にどんな点で、リアルさの追求や制限の存在を感じるのでしょうか。
・ランダムな通知から2分以内に撮影しないと、1日の撮影可能枚数が減る
・内カメと外カメの両側を撮影する
・フィルターや編集機能がない
・再撮影の回数やスクショした人が可視化されている
・自分が撮影して投稿するまでは、人の投稿を見ることができない
このように、従来のSNSとは異なる部分が多くあり、それがBeRealの大きな特徴となっています。
実際にZ世代にインタビューをしていると、「Instagramの親しい友達機能」よりも、
更に内輪なコミュニティでBeRealを交換することが多く、クローズドなSNSであることが伺えます。
BeRealの使い方・機能
そもそも、BeRealにはどのような機能があるのでしょうか?
主な機能を5つご紹介いたします。
基本機能1:撮影機能
写真もしくは動画で撮影をすることができます。
(通知が来てから2分以内に撮影できた場合、追加で1日6枚撮影することが可能です。仮に通知が来てから2分以降に撮影をした場合は、
追加で1日1枚撮影できます。)
そして、次の通知が来るまでの間、フォロワー同士お互いの投稿を閲覧することができます。
基本機能2:情報設定
投稿に関する撮影場所・音楽・公開範囲を自由に決めることができます。
基本機能3:タグ付け
自分が撮影した写真や動画に、友人のアカウントをタグ付けすることができます。
また、タグ付けされた人は、次回の通知が来るまでの間、タグ付けされた投稿を「自分の投稿として再共有」することができます。
撮り忘れていても、友人の投稿を自分の投稿として残しておけるので便利です。
基本機能4:リアル絵文字
次回の通知が来るまでの間、人の投稿に対して、「リアル絵文字」を押すことができます。
リアル絵文字は、指定された絵文字に合わせて自分で写真を撮って、スタンプを作成できる機能です。
「👍」「😀」「😧」「😍」「😂」
上記5つのマークのリアル絵文字は、事前に写真を撮影してスタンプにします。
「⚡」
このマークのリアル絵文字は、その場で写真を撮ってスタンプにします。
今遊んでいる友達と一緒に撮影するので、BeReal特有のリアルタイム感があります。
基本機能5:メモリーズ(記録)とピン
メモリー機能で、自分の撮影した写真や動画がカレンダー形式で保存されます。
そのため、過去に自分が投稿した写真をカレンダーのように一覧で見返すことができ、思い出のアーカイブ・振り返りが行えます。
5日連続で投稿すると炎のマークがつくことも特徴的です。
これは、自分にしか見えないものですが、ピン機能を使うことで、過去の投稿を3つまで人に見せることができます。
なぜZ世代の中でBeRealは流行したのか?
流行理由3選
Berealには様々な特徴があることがわかりましたが、このような新しいSNSがなぜZ世代に流行したのでしょうか?
インタビューやソーシャルリスニングをしていく中で、大きく理由は3つあると考えています。
理由1:カメラアプリとしての斬新さ
既存のカメラアプリとは異なり、内カメと外カメの両方とも撮影することで、リアルな自分たちと、今見えている景色の両方を記録に残すことができます。
「新しい」や「他とは違う」ものに対して感度が比較的高いZ世代には、興味の湧きやすいSNSであったのではないでしょうか。
理由2:盛るという足枷からの解放感
Z世代は、様々なSNSが発達した世界で育ち、デジタルネイティブな世代だからこそ、「盛る」という文化に当たり前のように馴染んでいました。
こういった文化に楽しさを見出す一方で、そういった部分に疲れているユーザーも一定発生しているのが昨今でした。
BeRealは、「盛る」ことから離れた記録を残すことができ、普段感じているストレスを感じなくて良い斬新なコンセプトであったため、Z世代に刺さったのではないでしょうか。
理由3:やらないと疎外感を感じる仕組み
「通知が来てから2分以内に撮影する」という行為が求められるので、非ユーザーは、通知が来た瞬間に周囲が撮影しだすという光景を目にすることになります。
体感として、学生のうちに抱くことが多いと感じる「みんなと同じことを共有したい」「はぐれるのが嫌」という思考と相性の良い仕組みだといえるのではないでしょうか。
特に理由②の部分を起点としたユーザー心理を紐解くと以下のような流れになるのではないかと思います。
BeRealは「気まずい」を感じやすいZ世代にもピッタリ?
これは筆者(Z世代)の個人的な感想混じりですが、
BeRealが流行したその他の理由として、「気まずさ」にも上手くマッチしているからではと考えています。
Z世代の中で、ここ数年「気まずい」というワードが特に使われている印象です。
実際に、「気まずいすぎるよ展」という展示がSNSで話題になったり、
Z世代に人気のインフルエンサーである「中町兄弟」さんは『気まずいゲーム』を考案しYouTube動画で実施しているであったり、
「気まずい」という言葉はZ世代の中でかなり多用されている印象があります。
気まずいすぎるよ展 pic.twitter.com/1Y951vhl65
— 明円卓(みょうえんすぐる) (@sugurumyoen) November 17, 2024
引用:累計来場者数27万人を動員した『いい人すぎるよ展』シリーズである「気まずいすぎるよ展」の紹介(明円卓さん)
@sugurumyoen 気まずいすぎるよ展
引用:27万件のいいねが寄せられているTikTokの投稿 同じく「気まずいすぎるよ展」の紹介(sugurumyoenさん)
引用:「気まずいゲーム」を紹介し、165万回再生を誇るYouTube動画(中町兄弟さん)
今回BeRealを紐解く中で、そんな「気まずい」を感じやすいZ世代ともマッチしている特性があるように感じました。
BeReal×気まずい解決のシーンをいくつかご紹介します。
気まずい解決①「まだ親しくない人との写真問題」
Z世代において、対人関係で距離を詰める方法の1つが写真であるといえます。
一方で、まだ親しくない人と話す際にいきなり自撮りを提案することは勇気がいるのも事実です。
BeRealは自撮りをする口実として使える為、そんな気まずい瞬間を救えます。
気まずい解決②「大人数との写真、撮り方難しい問題」
大人数で写真を撮影する際、皆が綺麗に写るのは中々難しいものです。
かといって通行人にわざわざ撮影をお願いするほどでもない…ただ皆でサクっと撮影がしたい…けど上手く撮れずに誰か写っていない人がいたら気まずい…
そんな中、BeRealでは内カメと外カメ同時に撮影が行えるため、サクッと大人数撮影が叶いがちです。
気まずい解決③「自撮りもさりげなく載せたい問題」
お出かけするとき、お出かけ先のスポットも勿論撮影したいし、SNSに載せたい。ただ、お出かけするとき≒オシャレするときも多く、さりげなく自分を写したい…なんて時があります。ただ、お出かけしているのに自分達単体の写真を載せるのはなんだか気まずくはばかられます…
そんな時にも、BeRealでは内カメと外カメ同時に撮影できるため、さりげなくお出かけ先をメインで写しつつ、自撮りも同時にフレーム内に収められるため気まずいを解決できます。
BeRealのユーザータイプ別利用方法
実際にZ世代にBeRealをどのように利用しているのか?どこを気に入っているのか?をインタビューしたところ、主に以下のような意見が見受けられました。
①日記型
②撮影アプリ型
③近況報告型
④自己開示型
①日記型
「毎日記録として撮影し、後から見返せる所が良い!」
無加工で今のリアルを写真で記録できるため、日記として日々撮影しているそうです。
特に、親しい人との遊びは地元の居酒屋やスタバなど、「映え」や「盛れ」からは離れた日常であることも多い一方で、
BeRealは、記録代わりにどんな写真でも1日1枚はあげたいSNSであることから、居酒屋や駅のホームなどInstagramに載せるほど盛れてはいないものの、楽しかった日常をBeReal内で投稿するユーザーが多いそうです。
また、「親しい人との日常記録」という目的が、Instagramの親しい友達機能、Instagramのサブ垢(サブアカウント)の利用目的と合致し、そこでもBeRealの写真を投稿することパターンも多いそうです。
②撮影アプリ型
「内カメと外カメ同時に撮影できる所が良い!」
遊ぶ際に、写真を撮るアプリとして利用。
内カメと外カメが同時に撮影できる機能により、
一画面に2つの画角の写真を盛り込めるため、思い出を記録しやすく新しい「写真フォーマット」として利用されるようです。
(BeRealでは、「映え」や「盛れ」から離れた日常写真を撮影する一方、もちろん、特別なおでかけ場所でも写真撮影をします。)
オシャレなインフルエンサーがBeRealをSNSに載せていることで、
BeRealの内カメと外カメ同時に撮影できるフレームが「イケているフォーマットである」という認識が広まり、
BeRealを撮った写真をBeReal以外のSNS(InstagramのストーリーやTikTok、X」に載せるパターンも多いとのことです。
同じBeRealでも、他SNSへも掲載する際に、①のように「映え」から離れた日常写真(居酒屋や駅のホームなど)を「Instagramの親しい友達」「Instagramのサブ垢」に載せるパターンと、②のようにイケている写真(「自撮りもさりげなく載せたい問題」の時など)を他SNS(InstagramのストーリーやTikTok、X)に載せるパターンとで分かれることがあるというのが面白いですよね。
③近況報告型
「友達の投稿も見れて、コメントで反応できる所が良い!」
友達と近況を共有する目的で利用。
行った場所や誰といるか等を共有しあい、コメントで反応しあう形で楽しんでいるそうです。
※中には、おばあちゃんと近況報告をしあうSNSとして利用しているユーザーもいるそうです。
④自己開示型
「強制感がある所が良い!」
毎日強制的に自分の写真を載せられるSNSとして利用。
自己開示が好きな層にとっては、BeRealの「強制感」が、発信を肯定してくれていて嬉しいそうです。
BeRealを利用しないZ世代の意見
Z世代でBeRealが流行していると言われましても、BeRealの利用率は5人に1人と言われており、全員が利用しているわけではありません。
BeRealを利用していないユーザーは、
「SNSを増やしたくない。むしろ面倒に感じる。」
「通知が来たタイミングで他のことをしていて、撮るタイミングを毎回逃す」
「SNSは自分のペースで利用したい」
「自分のリアルは共有するものではない」
等の声があり、SNSに拘束されるのが嫌・もしくはSNS自体に関心があまり無いユーザーはBeRealにハマらないのではと感じました。
まとめ
BeRealは今年6月~広告出稿が可能となり話題になりましたね。
Googleトレンドからも分かるように、広告が解禁したタイミングでは検索数が伸長しておりマーケターの中でも話題になったのではないでしょうか。
以下の記事で、BeReal広告について詳しく執筆しておりますので、
・マーケティングにBeReal広告を活用したい方
・若い世代へのリーチの仕方にマンネリしてきた方
・トレンドのBeRealをより知りたい方
…は是非ご覧ください!
今後もゼットモでは、Z世代に関する情報やプロモーション事例をXやNotion、CANVASにて紹介していきます!
次回もお楽しみに!
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