Tips 2021.06.29

Apex Legendsの流行から見るe-sportsの将来

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八島 秀登

Apex Legendsの流行から見るe-sportsの将来

「は?もう時間?」 —  オクタビオ・シルバ

こんにちは!万年プラチナ帯のストプラ八島です。

Apexめちゃくちゃ流行ってますよね。私も寝る間を惜しみめちゃくちゃハマってます。
(まぁそれでもプラチナですが。エイムがゴミ。)
ちょうど先日もえぺ祭り外伝やみったん杯等Apexの大会が開かれていましたね。

多くの人を虜にするApexですが、このゲームの登場は単なるFPSゲームの流行というだけではなく、
「e-sports」の浸透にも一躍買っていると感じています。
今回の記事では「Apex Legendsがe-sports市場にもたらした影響」という観点から考えていきたいと思います。

※尚、今回の記事の内容には個人の意見が多分に含まれております。(ブログに書けよと思われそうなくらい。)
 寛大な心でご容赦いただけますと幸いです…

 

 

この記事を読んでいる方へ

▼SNS×広告 意識調査レポート
・広告表現別の印象
・インフルエンサー/コラボ/UGC風
・好きな広告
・煩わしい広告
・買いたくなる/シェアしたくなる広告
などZ世代の実態を知ることができる内容です。

詳しく知りたい

そもそもApexとは?

既にご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、改めてApexというゲームについて説明します。

【Apex】
・正式なゲーム名:『Apex Legends』
・『タイタンフォール』シリーズで知られるRespawn Entertainmentが開発元、EAが販売をしているバトロワFPSゲーム。
・ゲームは3人1組のトリオ、あるいは2人1組のデュオで行われるバトロワモードと、
 3人1組のチーム同士で戦うアリーナモードがある。
・最大の特徴:プレイヤーが遊ぶキャラクターにはそれぞれ“アビリティ”が設定されており、
 キャラごとの特性を理解し、キャラの組み合わせ等で戦い方が大きく変わること。

※どんなゲームなのか気になった方は是非、Youtubeで「Apex」と調べてみてください。沢山プレイ動画が出てきます!

現在プレイヤー数が全世界で合計1億人を超える人気を誇っており、
大陸大会や世界大会も開催されており、e-sportsとしても注目度が高いゲームです。

とりわけ日本での勢いはすさまじく、世界第2位の市場となっており、
ストリーマーやVtuberが参加する大会や、
一般ユーザーが参加可能なカジュアル大会等様々な形でe-sportsとして楽しまれています。

私は、この『Apex Legends』が日本国内におけるe-sports市場に多大な影響を与えたと思っています。

日本のe-sports市場が抱えている問題

そもそも日本国内のe-sports市場はまだまだ発展途上です。
世界のe-sports市場規模が約900.7億円であるのに対し、日本市場はわずか66.8億円しかありません。

日本国内のe-sports市場

なぜ、任天堂とSONYという世界に誇るゲームメーカーを擁しているゲーム大国でもある日本でe-sports市場は成長しきれていないのでしょうか。成長を阻害している問題は2つあると思います。

①日本におけるゲーム市場ではコンシューマー機のパワーが大きく、
 PCゲームが競技として多いe-sportsとの親和性が低かったため。

②ゲームをスポーツの競技としてどう楽しめばいいのかが漠然としており理解・浸透していなかったため。

それぞれの問題を深堀します。

①日本におけるゲーム市場ではコンシューマー機のパワーが大きく、
 PCゲームが競技として多いe-sportsとの親和性が低かったため。

日本では昔から任天堂とSONYという偉大なゲーム会社が生み出したゲーム機に親しんできました。
祖父母世代から子供世代まで何かしら一つのゲーム機に触れることが有ったかと思います。
故に家で腰を据えてプレイするゲームと言えばコンシューマー機(プレステやSwitch等)という文化が色濃くあるのが日本のゲーム市場の特徴です。

一方で競技として扱われる作品はPCゲームの比率が高く、プレイ人口が少ないため注目されづらい、大会を開きづらいという状況が生まれていました。

②ゲームをスポーツの競技としてどう楽しめばいいのかが漠然と理解・浸透していなかった。

日本では「ゲーム=遊ぶもの」という側面が強く、
ゲームを観戦する、スポーツとして捉えるという点で認識のズレが生じていました。

現在の日本ゲーム市場で最も大きなパイはモバイルアプリであり、
中には対戦形式のものもあるものの、基本は一人で遊ぶことを前提に設計されているものが多いです。

対戦形式のゲームをプレイする人口が少ない、またそれを観戦する機会も少ないことから、
ゲームをスポーツとして認識するのに抵抗が生まれていることが予想されます。
また、日本では「ゲーム=遊んでいるだけ」というイメージも色濃いこともsportsとして浸透しない要因の1つにあるかと思います。

ずっとゲームをしていると親から怒られるなんて経験をしたことが有るかと思います。「ゲームなんて遊び」「いい年してゲームばっかりして」等の言葉が印象として残っていたら到底スポーツとして見ることなんてできませんよね。

日本におけるゲームの認識

私はこれらの問題を解決に前進させたのが『Apex Legends』だと思っています。
何故そう思うのか。

Apexがe-sportsにもたらした影響

まず『Apex Legends』によってゲーミングPCへの興味を抱いている人が増えているという事実があります。
※もちろんコロナ禍という外部要因も多分に影響しているかと思いますが…

Googleトレンドで「ゲーミングPC」と検索してみると、コロナ禍以降で検索数が上昇しています。
お家時間が増えたことでゲーミングPCに興味を持った人が増えたのでしょう。

注目したいのは関連キーワードの部分です。
上位5つのうち4つは商品名やおすすめ、自作PCなどが軒を連ねる中、2番目に『エイペックス』が入っています。
ゲームの関連キーワード

このことから『Apex Legends』をプレイするためにゲーミングPCを検索している人が少なくないことが伺えます。

コンシューマー機でもプレイできるタイトルでありながらも、
PC版とのFPS値の違いなどからゲーミングPCでのプレイを考えたユーザーがいたのでしょうか?
なんであれゲーミングPCへ興味を持たせるきっかけになったといえるでしょう。

問題の1つ目で述べたPCゲームのプレイ人口の解決を一歩前進させたと思っています。
またe-sportsとしての楽しみ方を伝えることに一役買ったと思っています。

ここで突然ですが、皆さんはどんな理由でスポーツ観戦をしますか?

人それぞれ様々な理由があるかと思います。
例えば、次のようなものが挙げられます。

・そのスポーツが好きだから
・直感的にすごいと思うプレーが見たいから
・選手の背景を知っているから
・ルールを知っているから
・自分にそのスポーツのプレイ経験があるから
・選手が好きだから
・オリンピックやW杯などの大会が開かれているから
・周りが話題にしているから etc…

では、これらの理由をゲームに置き換えた時にどれだけ同じ思いを持てるでしょうか。
プレイ経験や競技自体への興味という部分においては共通点を見つけられると思います。
しかし、選手自体への興味やすごいプレーへの期待、大会の話題等、応援したい、その試合を必ず見たいという欲求に直結しやすい理由に関してはゲームにおいては持ち合わせていないかと思います。

このスポーツ観戦をする理由にはあれど、e-sportsでは置き換えられない「人への興味」や「応援したい」という欲求を感じたことがないことがe-sportsがスポーツとして普及していない要因の一つにあるのではないでしょうか。

 

代表的な大会「Crazy Racoon Cup Apex Legends」

『Apex Legends』で開催されている大会は、プロゲーマーが出場するもの以外にもYoutuberやVtuber、ストリーマー、ミュージシャン、漫画化等様々な界隈のインフルエンサーが出場するアマチュア大会が多く開かれています。

代表としてe-sportsチームであるCrazy Racoon主催の「Crazy Racoon Cup Apex Legends(以下CRカップ)」を例に挙げさせて頂きます。これまで合計5回開催されてきた「CRカップ」は、大会の指標の一つである最大同時視聴者数は右肩上がりに伸びてきています。

第5回には最大視聴者数が22万人を超えるほどの注目を集めてました。またそれぞれのインフルエンサーも自分たちで配信を行っているため、延べ視聴者数はさらに多いことが予想されます。

ApexのCRカップの最大同時視聴者数

ほとんどの人は特定のチームを応援するために「CRカップ」をリアルタイム視聴したのだと思います。

「CRカップ」のみならず多くの『Apex Legends』の大会は、大会本番の前にカスタム期間という出場メンバーのみで行われる練習マッチ期間が設けられます。その期間に、視聴者は元々ファンだったインフルエンサーのチームや、強いといわれるチームの練習を見ることが出来ます。

そこではメンバー同士の掛け合わせだけではなく、プレイが成長する姿や、チームワークの練度が上がる様子等、まさにチームが完成していく姿を目にします。その期間を経ての大会本番です。そりゃリアルタイムで応援したくなりますよね。

「CRカップ」はe-sportsが本当にスポーツになるために必要な応援したくなる気持ちや、出場者への興味を抱く経験をすることが出来る場であると思います。そして出場者が本気で喜んだり、悔しむ姿を目にすることでスポーツなのだなと感じる場でもあると思います。

「CRカップ」だけでなく、他にもインフルエンサーが出場する大会が多く開かれています。
その大会の1つ1つの中で出場者を応援する経験や、プレイを観て興奮する経験をすることで、視聴者側が少しずつe-sportsの楽しみ方を知ることになるでしょう。
そういった意味で問題の2つ目に挙げた「e-sports」の楽しみ方の理解・浸透を前進させたと思っています。

最後に

これからも『Apex Legends』は多くのユーザーに愛され、人気のあるコンテンツとなるでしょう。
来年にはモバイル版のリリースも予定されており、そのタイミングでさらに話題を呼ぶことになるでしょう。

今後のe-sportsの盛り上がりという観点で見ると他にも『Apex Legends』の様な注目コンテンツが登場することはもちろんですが、下記3つが重要になると思っています。

①固定のファンがついている様々な界隈のインフルエンサーを活用すること。

②視聴者が親近感を覚えるインフルエンサー達が成長する姿や本気でゲームに取り組む姿を見せること。
 それにより、e-sportsの魅力に気づいてもらうこと。

③大会開催をコンテンツ提供側だけではなく、インフルエンサー事務所や動画配信サイトが積極的にやっていくこと。
 あるいは特定のブランドや企業が協賛ではなく、主催側で大会開催すること。

実際e-sportsチームのスポンサーにはファッションブランド等の名前が見られることも増え、視聴者層の拡大に伴い特定のジャンルに留まらない環境が生まれています。視聴者側の属性が多様化していく中で、様々なブランドが独自のコンセプトで大会を開くこともユニークで面白いのではないかと思います。

またPCゲームの普及という面ではまだまだ問題が残っているため、コンシューマー機だけでなく、PCプラットフォームならではのメリットも伝える必要があります。

個人的にe-sportsは他のスポーツ同様に人々の心を動かす力を持つコンテンツだと感じています。
今後のe-sportsの発展を1ファンとして願っております。

 

最後に、前回書いたマーケティング力についての記事もお時間あれば是非…!

マーケ筋トレのすゝめ|マーケティング力の鍛え方とポイントとは?

この記事を読んでいる方へ

▼SNS×広告 意識調査レポート
・広告表現別の印象
・インフルエンサー/コラボ/UGC風
・好きな広告
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・買いたくなる/シェアしたくなる広告
などZ世代の実態を知ることができる内容です。

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八島 秀登

新卒6年目。新卒入社後、プランナー、営業を経てストプラチームへ異動。毎日美味しいものと楽しいことを探しています。好きなものはYoutubeとラーメン二郎。ちなみにラグビーやってました。

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