Tips 2023.06.05

【ウェビナーレポート】「#MarketingLIVE」
-生活者の共感・行動を生み出す-音声コンテンツの”影響力”
~音マーケティング2022~

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辻 藍里

こんにちは!D2C Rでクリエイティブプランナーをしている辻です!

先日、音声コンテンツの”影響力”に焦点を当てたウェビナーが開催されたので、早速レポートを書いていきたいと思います!

この記事を読んでいる方へ

▼SNS×広告 意識調査レポート
・広告表現別の印象
・インフルエンサー/コラボ/UGC風
・好きな広告
・煩わしい広告
・買いたくなる/シェアしたくなる広告
などZ世代の実態を知ることができる内容です。

詳しく知りたい

はじめに

ご登壇者様

今回は株式会社Voicy、株式会社エフエム東京との合同ウェビナーとなります。
登壇者として株式会社Voicyからは長谷部祐樹さん、

株式会社エフエム東京からは嶋裕司さんのお二人にご参加いただきました。

弊社からはクリエイティブディレクターの郡、そしてモデレーターとして貴志が登壇しました。

 

LIGHTNING TALK

音声コンテンツの影響力とは?

音声の市場動向

まず、弊社の郡から音声市場の動向についてお話しさせていただきました。

音声系ガジェットの台頭や音声SNS、大手プラットフォーマーの参入など、生活者と音声コンテンツの距離は年々近くなってきています。

広告も上記に紐づいており、ポッドキャストに入れるポッドキャスト広告を含むデジタル音声広告などが増加しています。

米英では、アレクサなどAIアシスタント機能を搭載したスマートスピーカーの台頭により、スマートスピーカーの利用率は63%にものぼる。
特にボイスショッピングが膨らみ、声でのお買い物体験が生まれたりと顧客体験への影響をもたらしているようです。

音声×生活者の変化

音声ガジェットの台頭とコロナの影響により、音声に対する生活者の向き合い方はポジティブに変わってきているようです。

向き合い方に関して特に印象的だったのは、音声コンテンツを聞きながらテレビを視聴するような「W音声」というものです。
また、Z世代と音声コンテンツの親和性は高く、”読む”という行為よりも”聴く”方が頭に残りやすいようです。

音声コンテンツを聴く人達

音声コンテンツリスナーはグローバルでも年々右肩上がりであり、特にデジタルネイティブ世代の増加が目立ちます。

生活者の可処分時間に着目してみると、10代は音声サービスに対して約30分割いており、テレビの視聴時間と並んできています。

音声コンテンツを聴く理由としては、「好きなパーソナリティの話しが聞きたい」「情報収集がしたい」「耳の暇を埋めたい」「気分転換に使いたい」などが多く散見されました。
上記から、音声コンテンツに対して能動的な態度の生活者と受動的な態度の生活者、両方が存在していると考えられます。

音声コンテンツの良さ

生活者に影響力を及ぼす音声コンテンツの良さは、主に3つあります。

1つめは、ながら聴きが可能な事です。
生活の中に馴染む事で、広告としてユーザーに深くコミットする事が可能です。

2つめは、パーソナリティ(ホスト)の存在です。
ホストリード広告とは、ラジオの生コマーシャルのようなものであり、パーソナリティの方が番組中に広告を宣伝してくれるようです。

3つめは、聴覚の力です。
聴覚は脳にも影響を与えていることが、研究で詳らかになってきているのだそうです。

以上3点の影響力もあって、音声コンテンツが広告・マーケティング手法として、今、注目されてきているそうです。

「同じ」を感じてもらう広告(Voicy様より)

次に、株式会社Voicy 長谷部 祐樹氏からお話しを頂きました。

Voicyでは様々な領域で影響力の強い方が、パーソナリティとして発信しています。
利用ユーザーに関しては男女約半々、年齢層は所謂Z世代からミレニアル世代がボリュームゾーンだそうです。
ニュースカテゴリーにて人気が伸びてきている事から、情報基盤としても音声は生活者に受け入れられてきていると言えます。

現代社会ではコモディティ化が進んでおり、自社ブランドや商品の差異をアピールする事が難しくなってきています。
また、生活者側もブランド・商品それぞれの差異よりは、自分と同じ価値観・考え方であるという共感性の有無を判断軸にしているようです。

声で発信することで、パーソナリティの本音や熱量が伝わりやすく、ファンやリスナーと「信頼関係」や「世界観」を築く事が可能だそうです。
共感性や「好き」という感情が判断軸になってきているからこそ、この信頼関係や世界観がブランディングや広告効果に繋がってきます。

企業で音声チャンネルを所有する事もオススメだそう。
地声は企業人の熱量や人柄がが文字よりも伝わりやすく共感が得やすいため、中長期的に生活者とのコミュニケーションが築きやすいようです。

TOKYO FMが考える「音声コンテンツ」の影響力(エフエム東京様より)

次に、株式会社エフエム東京 嶋 裕司氏から事例をふまえてお話しを頂きました。

TOKYO FMは、在京ラジオ聴取率No.1を獲得しています。
「ラジオ」という特性が、ミレニアル世代以上のユーザーからも受け入れられ、幅広い年齢層の獲得に繋がっていると考えられます。
また、コロナ渦で「ながら聴き」需要が高まったこともあり、ラジオリスナーの増加と定着どちらも実現いたしました。

音声はユーザーへ信頼、安心、共感などを提供する事が可能だそうです。
某自動車系企業様の事例では、イベントにて3万人来場したりと音声コンテンツが生み出す共感力は行動を促すほど強いと感じました。

転用のしやすさと二次拡散性を活かして、デジタル音声コンテンツを主軸に置いたプロモーションを開始。
企業様とのコラボでは、「美味しさ」を伝える聴覚×味覚の事例や、「買いたくなる」を提供するトーク番組の配信を行っているそう。

また、アパレル系企業様とのコラボでは、Tシャツを購入するとQRコードから特別なラジオを聞ける施策を行い、商品の魅力向上に音声コンテンツは貢献しました。

中でも、TOKYO FMとAuDeeのデータ突合を行い、最も商材と相性の良いリスナーがいる時間を狙って配信したというのはデジタル特有の活用方法だなと特に印象に残りました。

TALK SESSION

TALK SESSIONは、3つのテーマについて意見を交わす場となりました。

デジタル音声コンテンツを視聴している生活者像

株式会社エフエム東京 嶋 裕司氏からお話です。

AuDee利用ユーザーの年代は10代-30代の若い方が61.4%と多いです。
これは、”デジタル”コンテンツである事が影響していると考えています。職業は会社員や学生の方がほとんどです。

週に1回配信のパーソナリティが多いこともあり、ユーザーは音声コンテンツを視聴する習慣がついている可能性が高い。
利用シーンからの推測として、ラジオだけでなく音声コンテンツは、オンタイムメディアから”ながら聴き”するオフタイムメディアへとなってきています。

株式会社Voicy 長谷部氏のお話です。

音声と動画はどう違うのかと聞かれる事がよくあります。
音声は目が埋まらない分、自身で想像を膨らませる余白があり、オフタイムなどリラックスしたいタイミングとも相性が良いです。

例えば、寝かしつけなど育児をしながらBluetoothイヤホンを使用し自身の好きなコンテンツを聴いているママさんもいます。
子どもを見ながら耳では好きなものを聴く、これは動画では出来ないことです。

弊社郡のお話です。

生活者自身が「共感したい、共感して欲しい」という欲求を持っているからこそ、音声を通してのパーソナリティとの繋がりが盛り上がっているのではないでしょうか。
例えばライフステージ別のお悩みや自身の関心事など。
パーソナリティが自分の気持ちの代弁者・支援者でいてくれるからこそ、高いエンゲージメントに繋がっていると考えています。

今後の視聴者像および音声コンテンツの変化予測

弊社郡のお話です。

今後の視聴者像とコンテンツは連動していると考えています。
というのも、”獲得したい視聴者に合ったコンテンツを作成する”ことが可能なためです。

大枠の視聴者像でいうと、現状はZ世代が多く散見されるものの、音声市場が成熟してくると上記の動きが増加し性別や年代がばらけてくると予測。

音声大国であるアメリカのヒット事例も踏まえると、音声市場の広がりはコンテンツ次第な部分はあると思います。

株式会社Voicy 長谷部氏のお話です。

郡さんのお話しにある通り、音声においてコンテンツは特に重要です。
Voicyでは発信者が審査制なこともあり、誰がやるかは大切にしています。
声だけなので、好き/苦手がハッキリ出やすいためです。

”ユーザーが自身の好きな価値観と出会えるか” が市場の拡大には大切です。
価値観の近い友人からのレコメンドは、音声コンテンツとの出会いとしては有効だと考えています。

株式会社エフエム東京 嶋 裕司氏のお話です。

今後、さらに音声コンテンツを利用する若者が増えていくと思います。
というのも、映画を早送りして視聴するタイパ主義の若者は、ながら聴きで効率的に情報収集する事が可能な音声と相性が良いためです。

私自身、オーディブルで本を聴くようになり読書量が8倍になりました。
この効率の良さは学びにもエンタメにも活かせるため、若者が気づいてくれさえすればさらに広がっていくと思います。

企業が「音声」をマーケティング活用する上でのポイント

株式会社エフエム東京 嶋 裕司氏のお話です。

音声は、企業様のメッセージやブランド、イメージが伝わりやすいです。
デジタル音声だからこそストックされて何度でも聴き直す事が出来、リンク1つで他SNSへの展開、またターゲティングで伝えたいユーザーを絞る事も可能です。これまでとは異なったPRへ繋がっていきます。

株式会社Voicy 長谷部氏のお話です。

音声コンテンツで全てが解決出来るとは、もちろん思っていません。
音声コンテンツの目に見えて詰みあがっていくという役割を活かし、各企業様が自社ブランドの”らしさ”のを作り上げる際の1つの手段として音声コンテンツに触れて頂ければと思います。

弊社郡のお話です。

音声コンテンツをあまり力まずに取り組んでいただければ…と思います。
例えば、これまで映像やテキストで考えられていた施策に<音声>を入れてみる。
そのようにコンテンツ選択の1つに追加されるだけでも、施策に新しい風が吹きます。
目の可処分時間は飽和状態ですが…耳は余っています!ぜひ、ご検討ください。

最後に

ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
音声コンテンツについて学ぶのと同時に、生活者の広告に対する向き合い方も知る事が出来ました。

「静止画、動画、テキストでの広告成果が頭打ち…」
「新しく手を打ちたいがどうしたらいいかわからない…」
などマーケティング周りのお悩みがございましたら、是非D2C Rへお気軽にご相談ください!

この記事を読んでいる方へ

▼SNS×広告 意識調査レポート
・広告表現別の印象
・インフルエンサー/コラボ/UGC風
・好きな広告
・煩わしい広告
・買いたくなる/シェアしたくなる広告
などZ世代の実態を知ることができる内容です。

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辻 藍里

統合プランニング本部 クリエイティブ部所属、 スタートアップ企業様の事業グロースに貢献するため、 クリエイティブを起点としたマーケティングを勉強中。1CVに毎日必死です。

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