TROCCO(トロッコ)とは?主要機能・特徴・料金・類似サービスとの違いを解説

みなさん、こんにちは。
データ活用がビジネスの成長に不可欠な現代において、膨大なデータを効率的に管理・分析することが求められています。特に、さまざまなデータソースから情報を収集し、分析基盤へスムーズに連携させるデータパイプラインの構築は、多くの企業にとって重要な課題となっています。
そこで注目されているのが、データ連携ツール「TROCCO(トロッコ)」です。TROCCOは、煩雑なデータ処理作業を自動化し、よりスムーズなデータ活用をサポートするサービスとして、多くの企業に導入されています。もちろんD2C Rでもレポート構築に活用しています。
今回は、TROCCOの基本的な概要から、主要機能・特徴、料金プラン、さらに類似サービスとの違いまでを詳しく解説します。データ基盤の最適化を目指す方や、効率的なデータ連携ツールをお探しの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
TROCCO(トロッコ)とは?

引用:TROCCO公式サイト
TROCCO(トロッコ)は、データ基盤の構築や運用支援を行う企業の株式会社primeNumberが提供する、クラウド型のデータ連携・統合プラットフォームです。TROCCOは、ETL(Extract, Transform, Load)/ELT(Extract, Load, Transform)処理を簡単に行えるツールであり、企業のデータ分析基盤の構築や運用を効率化することを目的としています。
TROCCOは、多様なデータソースと連携し、データウェアハウスやBIツールなどへのデータ統合をスムーズに行うことができます。加えて、スケジュール実行やエラーハンドリングなどの運用面でも優れた機能を備えており、データエンジニアだけでなくマーケターやビジネス担当者にも利用しやすい設計になっています。
D2C Rでは、広告代理店として重要なレポート作成やダッシュボードの作成、数値進捗などをTROCCOを活用することで簡略化を行っており、TROCCOの構築支援も行っております。
\ レポーティングとデータ分析を簡略化 /
ETL/ELTとは?
ETL(Extract, Transform, Load)とは、データを抽出(Extract)し、変換(Transform)してから、データウェアハウスなどにロード(Load)するプロセスです。一方、ELT(Extract, Load, Transform)は、データを抽出・ロードした後に変換処理を行う方式です。
TROCCOは、これらの処理を簡単に設定・実行できるプラットフォームとして、多くの企業のデータ活用を支えています。
TROCCOが注目される理由
TROCCOが多くの企業に選ばれる背景には、「専門的な知識がなくても、スピーディにデータ活用が始められる」という明確な利便性があります。
特に以下のような点が注目されています。
- 非エンジニアにも優しい操作性
データエンジニアに依存せず、マーケターや事業部メンバーが自らレポートを自動化できる環境を整えられます。 - 短期間での導入が可能
GUIでの接続・設定が中心のため、複雑な開発工程を必要とせず、最短数日で運用を開始できます。 - クラウドベースでスケーラブルな設計
システムの拡張性にも優れ、データ量や連携先が増えても柔軟に対応可能です。
TROCCOの主要機能と特徴
TROCCO(トロッコ)は、データ連携や統合を効率化するために開発されたクラウド型のETL/ELTツールです。単なるデータ転送の仕組みにとどまらず、誰でも扱えるユーザーインターフェース、高速処理を実現するエンジン、拡張性の高い連携性など、データ活用に必要な要素が総合的に揃っています。
ここからは、TROCCOの代表的な機能とその魅力について詳しく解説します。
多様なデータソースとの連携
TROCCOの強みの一つが、対応可能なデータソースの幅広さにあります。広告データ、営業支援ツール、CRM、MAツール、SNS、さらにはオンプレミス環境にあるRDBMSやCSVなど、さまざまな形式のデータを一元的に扱うことができます。Google BigQueryやAmazon Redshift、Snowflakeなどのデータウェアハウスに加え、SaaSツールやRDBMS、CSVファイルなど、幅広いデータ形式に対応しています。
この柔軟な接続性により、社内のバラバラなデータをまとめて集約し、分析やレポート作成の効率化を進めることができます。
ノーコードでのETL/ELT処理
TROCCOは、従来エンジニアにしか扱えなかったETLやELT処理を、誰でも使えるようにノーコード化しています。データの抽出、変換、ロードといったプロセスを、ドラッグ&ドロップやGUIベースの操作で簡単に設定することが可能です。
たとえば、月次レポート用に広告データをフィルタし、集計してDWHへ格納するという一連の流れも、テンプレートやウィザードに従って設定するだけで完結します。これにより、エンジニアに依存せずにデータ処理が行えるため、マーケティング部門や経営企画部門など、ビジネスサイドでのデータ活用が一気に加速することができます。
スケジューリング・監視機能
TROCCOは、ただデータを処理するだけではなく、その処理を自動化し、安定運用するための機能も充実しています。具体的には、スケジューリング機能により、日次や週次などの定期的なデータ連携処理を自動で実行でき、運用負荷を大幅に軽減します。
また、ジョブの成功・失敗を監視する仕組みが整っており、エラー発生時にはメールやSlackなどを通じて通知することも可能です。これにより、担当者が常に監視し続ける必要がなく、異常時のみの対応に集中することができます。
Embulkベースによる高速データ転送
TROCCOのデータ転送エンジンは、高速処理に定評のある「Embulk(エンバルク)」をベースに構築されています。Embulkは、バッチ処理に特化したオープンソースのツールであり、大量のデータを安定して高速に転送できることが特徴です。
TROCCOはこのEmbulkをベースに、GUIによる操作性やエラー時のリトライ機能、ログ可視化などを独自に強化しており、実運用に耐える高性能なデータ連携基盤を提供しています。データ量が多い企業にとっても、パフォーマンスと安定性の両立が図れる点は大きなメリットとなっています。
各種クラウドDWH・BIツールとの連携
TROCCOは、データの収集・加工だけでなく、その後の分析・可視化のフェーズまでをシームレスにつなぐ設計になっています。BigQuery、Snowflake、RedshiftなどのクラウドDWHへデータを転送できるだけでなく、Looker、Tableau、Power BIなどのBIツールと連携することで、リアルタイムなデータ可視化も実現可能です。
▼Looker Studioについてはこちら
このように、TROCCOは“データの移動”だけでなく、“データ活用のゴール”まで見据えた構造となっており、ただデータを管理するだけでなく、可視化までのアウトプットまで行うことができます。
TROCCOの料金プラン
TROCCOは、企業規模や導入目的に応じた柔軟な料金プランを提供しています。基本プランからオプション機能まで、ニーズに合わせて選択可能です。
4つの料金プラン

TROCCOのベースプランは、データ連携に必要な基本機能がすべて含まれており、導入しやすい価格設定になっています。料金は利用するデータソースや転送量に応じて変動するため、企業の規模や用途に合わせた柔軟なプラン選択が可能です。
オプション機能と追加料金

TROCCOでは、ベースプランに加えて、より高度なデータ加工や分析機能、サポート体制を強化するオプション機能も提供されています。例えば、リアルタイムデータ転送やカスタマイズ機能、専用サポートなどが追加料金で利用可能です。
類似サービスとの比較
TROCCOは、他のETLツールと比較して、操作性や機能面での優位性を持っています。ここでは、他のETLツールとTROCCOの違いや、TROCCOを選ぶべきポイントについて解説します。
他のETLツールとの違い
TROCCOは、プログラミング不要で直感的に操作できる点が特徴です。多くのETLツールはエンジニア向けの設計が多いですが、TROCCOは非エンジニアでも利用可能なGUIを採用しており、設定や運用が簡単です。また、クラウド対応により、スケーラビリティや柔軟性にも優れています。
TROCCOの優位性と選択のポイント
TROCCOの最大の優位性は、導入・運用のしやすさと多機能性です。多様なデータソース対応、ノンプログラミングでの設定、高速なデータ転送など、あらゆる規模や業界の企業に対応しています。特に、データ分析基盤を迅速に構築したい企業や、データ構築に必要なエンジニア人材が少ない企業に最適です。
TROCCOの導入支援サービス
TROCCOの導入をスムーズに進めるためには、専門的な知識と経験が求められます。D2C Rでは、豊富な導入実績とノウハウを活かし、企業ごとに最適な導入支援サービスを提供しています。
D2C Rの導入支援の特徴
- 初期設計から運用までのトータルサポート
データ基盤の設計・構築から運用サポートまで、一貫してサポートします。 - カスタマイズ対応
企業の課題やニーズに合わせたカスタマイズ対応が可能です。 - スムーズな移行支援
既存システムからの移行や統合も円滑にサポートします。
\ 手で作るレポートは終わり /
TROCCOの活用事例と導入効果
TROCCOは、多機能かつ操作性に優れたデータ連携プラットフォームとして、多くの企業に導入されています。実際の導入現場では、単なるツール導入にとどまらず、業務の自動化やレポート作成の簡略化、意思決定の高速化といった明確な効果が生まれています。
ここでは、弊社D2C Rにおける活用例を中心に、TROCCO導入による具体的な効果をご紹介します。
D2C Rでの活用例
D2C Rでは、デジタル広告の運用を行う中で、日々大量に発生する媒体データや施策別の数値をレポーティング・分析する必要があります。以前は、各種広告プラットフォーム(Google広告、Yahoo!広告、Facebook広告など)から手動でデータをダウンロードし、Excelやスプレッドシートで加工・集計を行っていました。しかし、媒体ごとに形式が異なり、ヒューマンエラーやタイムラグが発生しやすいという課題を抱えていました。
この課題を解決するために導入したのが、TROCCOです。TROCCOを使うことで、各媒体からのデータを自動で抽出・変換し、Google BigQueryなどのデータウェアハウスへ連携。その後はLooker StudioなどのBIツールと接続し、日次で自動更新されるダッシュボードを構築しました。
この仕組みにより、レポート作成のために必要だった毎日の工数を大幅に削減することに成功。加えて、TROCCOのノーコード機能によって、エンジニアではないマーケティング担当者でも簡単にデータ処理の設定・変更ができるようになりました。
導入による業務効率の改善
TROCCOの導入により、特に大きな改善が見られたのは、以下のようなポイントです。
まず、作業時間の大幅削減です。月間で換算すると、数十時間にもおよぶレポート集計業務が自動化されたことで、担当者は本来の分析業務や戦略立案に注力できるようになりました。特定のタイミングにレポートを届ける必要がある場合も、TROCCOのスケジューリング機能により、指定時刻にデータ更新を完了させることができます。
また、ヒューマンエラーの防止という面でも大きな効果がありました。手入力や手動計算のプロセスがなくなったことで、数値の信頼性が向上し、意思決定におけるリスクも軽減されました。
さらに、マーケティング施策のPDCAサイクルが高速化したことも重要なポイントです。データが即時に可視化されることで、施策の効果検証をより迅速に行えるようになり、改善施策の立案スピードが向上しました。
TROCCO導入を検討する企業への支援体制
TROCCOは、多機能かつ柔軟なETL/ELTツールである一方、「どこから手を付ければよいかわからない」「導入後の運用まで見据えた体制を整えたい」といった不安の声も少なくありません。こうした課題に対応するため、D2C RではTROCCO導入における設計・構築・定着までを一貫して支援するサービスを提供しています。
D2C Rによる導入支援の強み
D2C Rでは、TROCCOの導入支援において単なる「ツールの初期設定」にとどまらず、ビジネス課題に直結する形での運用設計を重視しています。広告代理店として培ってきた実務視点を活かし、レポート作成やデータ連携の「実務にどう役立つか」を具体的に見据えた支援を提供しています。
特に、マーケティング担当者や営業企画担当者が自らダッシュボードを作成・活用できるようになるまでのプロセスを、段階的にサポートできるのが強みです。技術的な難易度に応じて、エンジニアと連携した設計支援も行っており、「わからないことを聞ける」「成果が出るまで寄り添う」支援体制が整っています。
無料相談を受け付け中
TROCCOの導入を検討している企業様に向けて、D2C Rでは無料の初回相談を行っています。初回の相談では、現在のデータ管理・分析体制の課題をヒアリングした上で、TROCCOでの改善可能性や構築の方向性を丁寧にご提案いたします。
\ 初回相談は無料 /
まとめ
TROCCO(トロッコ)は、専門的な知識がなくても直感的に扱える操作性と、多様なデータソースに対応した柔軟な連携機能を備えた、クラウド型のETL/ELTプラットフォームです。ノーコードでの設定が可能なため、エンジニアだけでなくマーケターやビジネス部門の担当者でも、データ連携・加工・可視化といった一連の業務を効率化できます。
データ基盤を整備したい、レポート作成を自動化したい、BIツールとの連携を強化したい。そんな課題をお持ちの企業様は、ぜひ一度TROCCOの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
D2C Rでは、初回の無料相談も受け付けていますので、まずはお気軽にご相談ください。