動画リーチキャンペーン(VRC2.0)とは?特徴や入稿規定・導入手順を解説

みなさん、こんにちは。
D2C Rプラットフォームソリューション部の池原です。
今回は動画広告配信において重要なYouTube広告の中でも、進化したリーチ特化型広告商品「動画リーチキャンペーン2.0(VRC 2.0)」について解説します。
「動画リーチキャンペーン(VRC)」からの変更点や新たなメリットをまとめましたので、YouTube広告を認知施策として活用する際の参考にしてください!
※2024年10月中旬以降から、新規でVRCを作成する場合、全てVRC2.0になる仕様になっております。
目次
動画リーチキャンぺーン(VRC2.0)とは?
皆さんはYouTube広告でリーチを獲得したい時にどんな配信を行っていますか?
従来のVRCでは「バンパー広告」や「インストリーム広告」を組み合わせて配信が可能でしたが、
VRC 2.0では上記FMTに「インフィード広告」と「YouTubeショート広告」が追加され、より効果的な配信が可能となりました。
VRC 2.0は、Googleの最新アルゴリズムを活用し、広告配信の最適化をより一層強化されており、
特に認知度の向上を目的とするキャンペーンに最適な配信手法となっています。
YouTube広告のフォーマット一覧
YouTube 広告の広告タイプと広告フォーマットついて改めて紹介します。
表のように、 YouTube広告は、様々な配信目的に合わせて広告フォーマットが用意されています。
その中でも、動画リーチキャンペーン(VRC)は、認知系のフォーマットを組み合わせることで
より多くのユーザーにリーチできるキャンペーンです。
ファネル | |||
認知
|
動画リーチキャンペーン(VRC2.0) | バンパー広告 スキップ可能なインストリーム広告 インフィード広告 YouTubeショート広告 |
CPM |
スキップ不可のインストリーム広告 | スキップ不可のインストリーム広告 | CPM | |
マストヘッド広告 | マストヘッド広告 | CPM | |
アウトストリーム広告 | アウトストリーム広告 | vCPM | |
比較検討 | 動画視聴キャンペーン(VVC2.0) | バンパー広告 スキップ可能なインストリーム広告 インフィード広告 YouTubeショート広告 |
CPV |
行動 | 動画アクションキャンペーン(VAC) | バンパー広告 スキップ可能なインストリーム広告 インフィード広告 YouTubeショート広告 |
CPV |
・CPC:
広告のリンク先に1クリックするたびに課金される形式です。
ユーザーが動画広告のサムネイルもしくは見出しをクリックすると、広告料金が発生します。
・CPM:
インプレッション単価とも言われ、1000回表示されるごとに広告費用が発生します。
・vCPM:
ビューアブルインプレッション単価とも言われ、視認されたインプレッションのみに広告費用が発生します。
・CPV:
広告動画を1回再生するたびに、料金が発生する形式です。
YouTubeの場合は、ユーザーが広告動画を30秒以上
(動画が30秒未満の場合は、最後まで)視聴された場合に費用が発生します。
VRC(2.0)の特徴とは?
①配信面の拡大によるリーチ数の増加
②複数フォーマットによる最適化配信の促進
③ブランド認知度の向上
①配信面の拡大によるリーチ数の増加
VRC2.0では「バンパー広告」や「インストリーム広告」に加えて、「インフィード広告」と「YouTubeショート広告」を同一のキャンペーンで配信することが可能になるため、
従来のVRCと比較して、より効率的なリーチ数の最大化が期待できます。
②複数フォーマットによる最適化配信の促進
VRC2.0では配信時に複数の広告フォーマットを併用できるため、
Googleの機械学習によって最も効率的にリーチ数を最大化できるように配信されます。
配信で伝えたいメッセージに合ったフォーマットを個別に選択することもでき、
新たに「フリークエンシー目標設定」が追加されたことで
従来のVRCよりも効果的な広告配信が可能になりました。
(1) 「効率的なアプローチ」
バンパー広告もしくはスキップ可能なインストリーム広告を使用するか、
「マルチフォーマット広告」を有効にすることで、「インフィード広告」「YouTubeショート広告」を使用して、
同一キャンペーンで4つの広告タイプを組み合わせ、費用を抑えながらより多くのユーザーにリーチします。
※マルチフォーマット広告とは
1つの広告キャンペーン内で複数の広告フォーマット(例:インストリーム広告、インフィード広告など)を活用する広告のことです。
(2) 「スキップ不可のインストリーム」
広告メッセージを余すことなく全て伝えたい場合には、
スキップ不可のインストリームを選択して、リーチしたユーザーに対して動画視聴完了をさせることができます。
(3) 「フリークエンシー目標設定」※VRC2.0から追加
バンパー広告、スキップ可能・スキップ不可のインストリーム広告を組み合わせ、同じユーザーに毎週/毎月一定の頻度でリーチします。
③ブランド認知度の向上
VRC2.0ではリーチ目標を達成するためのメニューになっておりますが、インストリーム広告、インフィード広告、YouTubeショート広告など幅広いユーザーへ配信することができるので、認知度の向上も見込むことができます。
VRC(2.0)の配信面
YouTube動画再生ページとGoogle動画パートナー、Google TVの3つに掲載されます。
Google動画パートナーとGoogle TVへの配信は選択式となっており、動画の配信面を完全に制御する場合にはYouTube動画再生ページのみにすることをお勧めします。
しかし、Google社ではリーチ最大化の観点から、Google動画パートナーとGoogle TVへの配信を推奨としています。
引用元:Google広告ヘルプ「Google 動画パートナーについて」
VRC(2.0)の入稿規定
アップロードする動画の長さによって、広告フォーマットが自動で選択されます。
スキップ可能なインストリームを利用する場合には、30 秒以内の動画を使用することが推奨とされています。
詳しい入稿規定は以下の表からご覧ください。
機能 | 仕様 |
動画URL | YouTubeにアップロードされた動画のURLを指定します |
最終ページURL | ユーザーが広告をクリックした際に遷移するランディングページのURLを指定します |
行動を促すフレーズ(省略可) | 半角 10 文字(全角 5 文字)以内 |
広告見出し(省略可) | 半角 30 文字(全角 15 文字) |
長い広告見出し | 半角 90文字(全角 55 文字)以内 |
背説明文 | 半角 90文字(全角 55 文字)以内 |
VRC2.0導入までの3つのSTEP
Google広告の管理画面で設定を間違えやすいため、導入手順についてご紹介いたします。
STEP1 配信目的で「ブランド認知度と比較検討」を選択する
「ブランド認知度とリーチ」以外を選択すると、動画リーチキャンペーン(VRC2.0)が選択できなくなるため注意です。
STEP2 キャンペーンタイプとサブタイプを設定する
キャンペーンタイプを「動画」、サブタイプを「動画リーチ」に設定する。
STEP3 目標の達成方法を選択する
目標の達成方法を「効率的なアプローチ」・「スキップ不可のインストリーム」・「フリークエンシー目標設定」のいずれかを選択する。
「効率的なアプローチ」では、バンパー広告とスキップ可能なインストリーム、またはこれらの組み合わせで配信が可能です。
「フリークエンシー目標設定」では、バンパー広告、
スキップ可能なインストリーム広告、またはスキップ不可のインストリーム広告の組み合わせで配信が可能です。
まとめ
動画リーチキャンペーン2.0(VRC2.0)とは?
・2024年4月よりアップデートされた、YouTube広告の中でもリーチ獲得に特化した広告商品
・従来のVRCとの変更点は、配信面の拡大により効果的な配信が可能
VRC(2.0)の特徴とは?
3つの特徴
①配信面の拡大によるリーチ数の増加
②複数フォーマットによる最適化配信の促進
③ブランド認知度の向上
VRC(2.0)の入稿規定
・アップロードする動画の長さによって、広告フォーマットが自動で選択されます。
・長い広告見出しと説明文の入稿が必須。
機能 | 仕様 |
動画URL | YouTubeにアップロードされた動画のURLを指定します |
最終ページURL | ユーザーが広告をクリックした際に遷移するランディングページのURLを指定します |
行動を促すフレーズ(省略可) | 半角 10 文字(全角 5 文字)以内 |
広告見出し(省略可) | 半角 30 文字(全角 15 文字) |
長い広告見出し | 半角 90文字(全角 55 文字)以内 |
背説明文 | 半角 90文字(全角 55 文字)以内 |
おわりに
いかがでしたでしょうか。
この記事では、YouTube広告の動画リーチキャンペーン(VRC2.0)についてご紹介いたしました。
本記事では、リーチの最大化を目的とした動画リーチキャンペーン「VRC 2.0」について、従来のVRCからの変更点や導入手順を紹介しました。
YouTube内の配信面がインストリーム広告に加え、インフィード広告やショート動画への配信が広がり、さらに効果的な配信が可能になります。
近年Youtubeの利用者数は年々増加しておりますので、幅広いユーザーへのリーチを増やしたい方は、この機会にVRC 2.0をご活用ください。