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最終更新日: 2025年04月24日

【ウェビナーレポート】BeReal広告といわれましても~Z世代をデータ×クリエイティブで大解剖~

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この記事を読んでる方へ

ウェビナー投影資料配布中

本ウェビナーで投影した資料の
D2C Rパートを公開いたします。

・調査データから読み解く
 BeReal.×Z世代
・BeReal広告の効果を最大化する
 クリエイティブの考え方

こんにちは!ゼットモです。
本記事では、2025年3月28日に実施したBeReal様との共同ウェビナーをレポートしていきます。

BeRealをよく知らない、BeRealの広告やクリエイティブについて知りたい、という方はぜひ最後までご覧ください!

登壇者ご紹介

今回のウェビナーでは、BeReal社の国定希生氏にご登壇いただきました。
また、弊社からは、Z世代研究プロジェクト「ゼットモ~Z世代といわれましても~」のメンバーの坂元、Marketing LAB室長の伊藤が登壇いたしました。

また、モデレータとして弊社の池邊も登壇いたしました。

BeRealについて

はじめに、国定氏よりBeRealのプロダクトや利用状況、広告メニュー等についてお話いただきました。

BeRealは、ハイパーカジュアルゲーム分野で70億以上のアプリダウンロード実績を持つフランスのVooDoo社が2024年に買収し、世界第3位のアプリ開発企業の一員となりました。直近の日本における取り組みとしては、BeRealでのリアクションの数が能登半島の復興支援金になる取り組みに挑戦したり、関西コレクションで日本初の特別ステージを実施するなど、多岐にわたっています。

BeRealは、ユーザーの83%以上がZ世代(27歳までと定義)で、日本のZ世代約1400万人のうち3分の1以上が利用しています。また、驚くべきことに、大学生262万人のうち225万人がBeRealを利用しており、ほぼ全員が使っているといえます。国内DAU(1日当たりのアクティブユーザー)は世界1位を誇ります。

そもそもBeRealとは?

毎日1回だけ届く「BeRealの時間です」という通知に合わせて、その場で撮影した写真だけが投稿できる仕組みで、「リアルな日常」をシェアするのが特徴です。他の人の投稿を見るには、自分も投稿する必要があるため、作られた世界ではなく「素の姿」が集まるのが魅力です。

そんなBeRealは、「3つのR」で象徴されます。

①Real:フロントカメラとバックカメラで同時に撮影し、フィルターや加工は一切なし。
②Raw:投稿は24時間で消え、毎日が新鮮。ユーザーの8割以上が毎日利用し、1日7回以上アプリを開いています。
③Relate:BeRealの通知が来た瞬間に、200万人以上が同時に投稿。他のSNSに比べて、リアルタイムのつながりが強いのが特徴です。

他のSNSと比べると、InstagramのようなオープンなSNSとは異なり、平均30人ほどの身近なつながりで構成される、クローズドなコミュニティです。リアルで加工のない日常をプライベートに共有する、「リアル×プライベート」な新しいSNSです。

BeRealの広告仕様とメニューについて

BeRealでは、1つのタイムラインに静止画または動画で広告を入稿できます。コメント、いいね、リポスト機能はないため、UGCを狙うのではなく、真に良い広告を届けることができます。

 

あるファッションブランドの事例では、なんと広告経由のサイト訪問者の97%以上が新規ユーザーだったとのことでした。
このような実績から、新規ユーザーへのタッチポイント作りとしても、大いに役立つ広告メディアであるといえます。

また、第三者配信公式アカウントの立ち上げも進めており、厳選な審査を通過したスポーツ、出版、テレビ、ラジオと芸能事務所以外にも幅広い分野の方々によって、公式アカウントが開設されています。

Z世代のBeRealの使い方

次に、Z世代のBeRealの使い方について、弊社のZ世代チーム坂元からお話しました。

「ゼットモ」とは?

Z世代視点でのリアルを探るプロジェクトで、メンバーの7割がZ世代で構成されています。
Z世代と一括りにするのではなく、実際の本音や実態を調査しているプロジェクトです。

「CANVAS(本メディア)」での記事投稿や、Official Xでのトレンド、プロモーション事例の発信、定点調査とその調査内容をまとめたホワイトペーパー作成などを行っています。

BeRealの利用状況

はじめにBeRealの利用状況についてデータから紐解きました。
※D2C R独自アスキング調査(n=1690)による

主要SNSの中で比較すると、BeRealのZ世代の利用率は、まだそれぞれ差はありますが、LINE,Instagram,X,TikTokに次いで高い結果となっています。

また、前年比でもBeRealの利用率はZ世代全体で大きく増加しており、注目のSNSになってきていることは間違いありません。特に高校生の伸びが大きいことが特徴です。

BeRealの使われ方

BeRealの利用目的アンケートからは、X,Instagram,TikTokのような「暇つぶし」的な使い方と、LINEの「リアルなつながり」の両側面を兼ね備えたSNSであるといえます。
加えて、投稿しないとほかの人の投稿を見られないという媒体特性から「自己発信」も利用目的として他SNSと比較して高い結果となりました。

このように、様々なSNSの特徴を併せ持つのがBeRealであると考えられます。

利用時間帯で見てみると、他のアプリが日中から夜にかけて利用率が上がるのに対し、BeRealは日中の利用率が非常に高いです。これは、通知時間や、誰かと一緒にいるタイミングで撮るSNSであることが起因していると考えられます。

そして、BeRealを使う理由として最も多いのは「リアルな投稿が見られるから」。次いで「日記として利用している」、利用率が向上しているため「乗り遅れたくない」という理由も挙げられていました。

BeRealの投稿内容

BeRealでよく撮影されるものは、食品、飲料など身近なものが多い結果に。趣味関連では、推し活グッズとの相性も良いと考察できます。
また、大学生の間ではネイル、アクセサリー、コスメなどの装飾美容関連アイテムの投稿も多いという結果になりました。身近にあるが、他SNSでは普段撮影しないようなものも被写体になっているのが特徴です。

これまでの話を踏まえ、ユーザーの特性をまとめると
毎日誰かと撮る「通知で集合系」、毎日一人で撮る「日記系」、たまに旅先などで誰かと撮る「プチ映え狙い系」、誰かの投稿を見るために一人で撮る「のぞき見系」の4つのパターンがあると考えられます。
特に、今後公式アカウントが増えることで、のぞき見からBeRealを始める人も増えるかもしれません。

また、広告クリエイティブという観点でアンケートを取った時に、「BeReal投稿風の画像広告」が好まれているという結果が出ました。ただ、BeReal広告がローンチされてから現在まで、様々なクリエイティブが検証されているため、今後もクリエイティブは様々なフォーマットで試す必要があると考えられます。

BeRealの広告クリエイティブについて

次に、Berealというメディアの特徴や、クリエイティブの考え方について、弊社の伊藤からお話しました。

クリエイティブを考えるうえで、商材の本質的な価値と、BeRealならではの広告フォーマットや世界観を掛け合わせて考えることが重要だというお話も。

BeRealのクリエイティブを考える上での大きな柱は、「左上の小窓」と「リアルであること」。
フロントカメラとバックカメラ両方の画像や動画を使用しているBeRealだからこそ生み出されるアイデアがあります。この2軸について詳しくお話しました。本記事では、ウェビナーでお話した中の一部のアイデアをご紹介いたします。

「左上の小窓」の工夫

「つい見ちゃう小窓」

左上に小さく現れる小窓を活用するクリエイティブアイデアをご紹介しました。

自然に目が行く左上の小窓に、商材や企業のロゴなどを入れることで、印象に残します。

 

「リアルであること」の工夫

次に、BeRealのUGC投稿にもなじむような「リアル」を表現したクリエイティブアイデアも紹介いたしました。

「日常や生っぽさ」

ユーザーのタイムライン上に現れる、実際の友達のBeReal投稿にありそうなUGC風に寄せることで共感を呼びやすくする工夫もできます。

「リアルを逆手に」

リアルな投稿が並ぶタイムライン上で、あえてリアルにありそうでリアルではないクリエイティブを入れることで、ついつい見てしまうユーザー心理を誘う手法も紹介されました。

このように、BeRealのUIを活用しつつ、ユーザーがついつい見て楽しんでしまうようなクリエイティブのアイデアを活用することで、効果的にユーザーにアプローチできるかもしれません。

パネルディスカッション

最後に、パネルディスカッションを実施しました。
はじめのお題は、そもそもZ世代をターゲットにする意味や価値についてディスカッションしました。

①そもそもZ世代を狙う価値とは?


Z世代は、約1433万人で日本の総人口の11.5%と割合は少ないですが、今後企業の新しいコアファンになることは間違いありません。Z世代を深堀ってみると、「複数のキャリアを持つのが当たり前、固定されたジェンダーへの疑い、キャンセル界隈、シラフの方がかっこいい…」など、既存の当たり前を疑い、新しい当たり前を探している世代であると考えます。企業やブランドが彼らに寄り添えば、彼らと共に文化を作ることができると思います。


私は、Z世代当人として、この世代はデジタルネイティブだからこそ様々な考えをSNS上で知り、受け入れていると思うことがあります。固定概念に捉われず、色んな考えを受け入れて良いんだ、という意識がZ世代のなかにあるのかもしれない、と国定さんのお話を伺って感じました。


クリエイティブの側面でいうと、Z世代と向き合うことで、ブランドは常に新しくあり続けられる可能性があります。新しいことへの改革は好印象ですし、これまでの常識がZ世代を起点に変わっていく中で、その空気感や時代感を理解することは、クリエイティブやブランド観点で非常に有意義です。


デジタルネイティブであるZ世代は、情報取得が容易なため、受け身になりがちです。しかし、それをクリエイティブの力で意欲を喚起し、どう態度変容を促せるかがカギです。インタラクティブな広告や、視点を変えた面白い広告など、広告体験をコンテンツ化し、意欲的になってもらうことが重要です。


BeRealは他のSNSと異なり、広告掲載面が明確であるため、考える余地が大きく、自由な発想でクリエイティブを制作できる可能性はありますね。

②BeReal活用の成功例と…ぶっちゃけ失敗例は?

最後に、「ぶっちゃけ失敗例は?」というテーマで国定氏にお話いただきました。


BeRealは、基本的には友達しかタイムラインにいない媒体です。その中で、Z世代は広告に慣れているため、広告だと一目でわかるクリエイティブはすぐに見抜かれてしまいます。テレビCMや他のSNS広告をそのまま流用すると平均的な効果しか得られないですが、反対に、クリエイティブをBeReal向けにきちんと作り込むことで効果が最大化できた事例も実際にはあります。
また、キャンペーン設計の側面でいうと、X(旧Twitter)のようなフォロー&リポストキャンペーンのトリガーに、BeReal上のポストを共有することを含めるのは避けたほうが望ましいと思います。BeRealは、顔なじみのメンバー内で楽しむクローズドなコミュニティとして使われているため、そのアカウントをオープンな場にさらすことは抵抗がある方が多いと考えられるためです。以上の2点を注意することで、BeRealをうまく活用できると考えられます。

パネルディスカッションでは、これまでのお話しを踏まえてBeRealのユーザーの多くを占めるZ世代の特性や価値観に関するお話から、BeReal活用の鍵まで赤裸々にお話いただきました。BeRealに興味のある方だけでなく、Z世代向けプロモーションに興味のある方やマーケターにとっても、有意義な内容となっていれば幸いです。

最後に

ここまでレポートをお読みくださりありがとうございました!
Z世代から支持されているBeRealですが、ユーザーがどのようにSNSを楽しんでいるのかをしっかり理解した上で、プロモーションに活用することが非常に重要だということをウェビナーを通じてお伝えいたしました。

今回のレポートは、ウェビナーの一部を抜粋したものになりますので、BeReal広告やZ世代についてもっと詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください!

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 BeReal.×Z世代
・BeReal広告の効果を最大化する
 クリエイティブの考え方

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