Googleのリテンションプロダクト!?~ACe配信のススメ~
CANVAS編集部
さて、前回の記事ではリテンション配信とは何か?についてお話しましたが、そんなリテンション配信がGoogleでもできるってご存知ですか?
今回は、Googleでできるリテンション配信(=ACe)について、概要から実績まで幅広くお話していきます。
※こちらはベータ版のプロダクトのため、Googleの都合上実施不可な場合もございます。ご検討の際はぜひ弊社までお問い合わせください。
ACeって何?
ACeとは、「App Campaign for Engagement」というGoogleのアプリキャンペーンの略称です。 新規インストールを獲得するAC(アプリキャンペーン)の休眠バージョンで、Google検索やAdmob、Youtubeに配信することができます。
また、ACでもおなじみの「機械学習」によって自動最適化がかかるため、条件さえ守ればより良い成果につなげることが可能です。
ACeをはじめるために必要なこと
上記でざっくりとご紹介したACeですが、はじめるにあたり必要なことがいくつかあります。
まず1つ目が「ディープリンクの実装」です。 ディープリンクとは「広告をクリックした際にアプリストアではなく、直接アプリへ遷移させる」ためのリンクのことです。
このディープリンクを設定することで、より効率的に休眠ユーザーに対し働きかけることが可能となります。ACeをはじめるためにはこのディープリンクの実装が必須となります。 (iOSではユニバーサルリンクが推奨されていますが、カスタムURLスキームにも対応しています)
2つ目は「アカウント開設」です。 機会学習による最適化のため、すでにACのアカウントを開設している場合でも、新しくACe用のアカウントを開設する必要があります。
ただし開設しただけではキャンペーンを作成する際に、キャンペーンのサブタイプ選択の際に「アプリエンゲージメント」が選択肢に出てきません。
そのため、アカウント開設と並行して「ACeのホワイトリスト申請」を行う必要があります。 上記を実施し、Googleにホワイトリスト登録をしてもらうことで、晴れてアプリエンゲージメントタイプのキャンペーンを作成できるようになります。
オーディエンスについて
ACeでの配信オーディエンスリストの作成方法は2種類あります。
(1)の手法では、SDKとGoogleを連携してからユーザーデータが蓄積されます。配信まで少し時間がかかりますが、リアルタイムで更新されるユーザーリストが作成可能です。
データを自社やDMPに蓄積していた場合は、(2)の手法を利用することで自由度の高いリストが作成可能です。一方リアルタイムで更新されないため、手動でのリスト更新が必要です。また、データが有効化されるまで時間がかかります。
弊社では主に(1)の手法で「休眠日数×OS」のようなオーディエンスを作成し配信しています。
上記のような手法によって配信対象となるオーディエンスリストを作成し、配信準備を進めていきます。
ACeの各指標について
弊社には5案件以上のACe運用経験があります! 今回は、各指標の平均的な数値感についてご紹介します。
上記はCTR、CPC、CVRの平均数値を他媒体と比較したグラフです。 CTRとCVRが高く、また一方でCPCはそこまで高くない傾向にあり、全体的なバランスが良い媒体といえます。
目標CPAを達成するように配信最適化がかかるため、CVRが高めに推移しています。 高CTRを生み出す広告コミュニケーションを取ることが出来れば、低いCPAで多くのコンバージョンを獲得することが可能です。
また、CPAが低い傾向にあるため、弊社案件でもROASが良効果な傾向にあります。
注意点としては、ACeはクリエイティブ毎の成果を追うことができません。そのため効果の悪いクリエイティブを配信停止する、などの精査が少し難しいです。 また、露出の多いクリエイティブはポリシー違反に引っかかっることがあります。そのため、作成するクリエイティブには注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
リテンション配信をしていく上で新たな選択肢となるACe。 配信するための条件や設定内容に少し癖がありますが、今回ご紹介した内容を準備することで優れたパフォーマンスを期待することができます。
もちろんアプリ内で実施しているイベントによって効果は左右しますが、リテンション配信において肝となる指標「CPA」「ROAS」の面においても、弊社内では他媒体と比較してもかなりの良効果で配信できている傾向です。
ぜひみなさまも実施をご検討してみてくださいね!
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デジタルマーケティング情報を発信する『CANVAS』の運営&編集担当。中の人としてTwitterはじめました(@canvas_d2cr)。テキストは標準語ですがしゃべると関西弁。オンライン社内報「R-ibrary」も兼務で運営担当をしています。