Media 2023.02.05

部分一致とは?メリットやポイント・導入パターンを解説

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長房 里奈

こんにちは。D2C R メディア部の長房です。
リスティング広告を配信する際に必ず耳にする、マッチタイプ『部分一致』についての詳細を説明いたします。
どんなメリットや注意点があるのかを理解し、広告運用に生かしていただければと思います!

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マッチタイプとは

ユーザーが検索している語句と広告を一致させるために使用される単語やフレーズを「キーワード」といい、
リスティング広告はそのキーワードがユーザーの検索語句と一致したときに広告が表示されます。

ユーザーが「黒い帽子」を検索する際、「帽子 黒」「黒い帽子 安い」など様々な語句の組み合わせで検索をおこないますが、
「キーワード」と「検索語句」がどのくらい一致するかを指定するのが『マッチタイプ』です。

マッチタイプは3つの種類にわかれており、
多様な検索内容に対して広告を表示できる『部分一致』、特定の検索内容だけを対象とする『完全一致』、
キーワードと同じ意味の内容を対象とする『フレーズ一致』と広告配信に合わせて指定できるようになっています。

完全一致

登録キーワードと一致もしくは同じ意味を持つ語句の検索に対して表示されます。

(例)「黒い帽子」を設定した場合
  表示対象の検索語句例:「黒い帽子」「黒 帽子」「帽子 黒い」「キャップ ブラック 」

▼完全一致の詳細はこちら

完全一致とは?基本から特徴・キーワード選定方法まで全て解説

フレーズ一致

登録キーワードと同じ意味を含む語句に対して表示され、同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされます。
また、ユーザーが検索行動時に具体的な情報を追加した場合でも一致します。

(例)「黒い帽子」を設定した場合
  表示対象の検索語句例:「黒い帽子 購入」「帽子 黒い 安い」「黒い 帽子 快適」

部分一致

登録したキーワードに関連する内容の検索が広告の表示対象になります。
キーワードの語句そのものが入っていなくても表示されます。

(例)「黒い帽子」を設定した場合
  表示対象の検索語句例:「暗い色 帽子」「黒い 被り物」「ブラック ファッション」

マッチタイプの詳細

部分一致とは

マッチタイプについてご理解いただけましたでしょうか。

ここからは3種類のマッチタイプの中でもより広範囲に広告配信が可能になる部分一致に焦点を当てて説明していきます!

部分一致のメリットについて

まずはメリットから説明していきます。

新しいキーワードの発掘が可能

部分一致の特筆すべきメリットはコンバージョン獲得が見込めるキーワードの発掘が可能な点にあります。

配信開始時、ユーザーが検索するであろう語句を想定し様々なキーワードを選定しますが、
実際に検索する語句すべてを設定するには限界があります。

(例)「黒い帽子」の購入を追っているケース
コンバージョンが想定される検索語句 :「黒い 帽子」「黒い ハット」
実際にコンバージョンが発生した検索語句:「暗い色 帽子」「黒い ボトムス」

上記のように、実際に広告配信を行うと当初想定していたキーワードとは違う語句からのコンバージョンが多く発生します。
部分一致を使用することで、設定したキーワードではアプローチ出来ないユーザーにも広告配信を行うことが可能になるため、
新たなキーワードの発掘が可能です。

また部分一致の拡張性を利用し、キーワード選定の工数削減を図ることもできます。

部分一致導入の注意点

注意点1

拡張性が高く様々な検索語句に対して広告配信がされる

メリットの一つでもある拡張性には注意すべき点もあります。

想定外の検索語句まで配信拡大できる反面、
多くのクリックを誘発させ見込みの低いユーザーに対しても広告が表示されてしまうため費用対効果が悪化する可能性があることです。

配信開始後は、必ず実際の検索語句を確認しつつ、必要に応じてマッチタイプを変更したり、除外キーワードを設定し改善を図りましょう。
また、クライアントが配信NGとしている検索語句も拾ってきてしまう可能性が多分にある為、
あらかじめ除外設定をしておくことが非常に大切です。

注意点2

広告費の早期消化の恐れがある

2つ目の注意点は広告費の早期消化です。

マッチタイプの特性上、拡張性が高いことで広告が表示される機会が増加します。
そのため、広告予算を思っていたより早く使い切ってしまうというケースも考えられます。

本来なら獲得効率の高いキーワードで配信伸長させたいのに、
部分一致キーワードで確度の低い検索語句ばかりに予算を使ってしまうことも起こりえます。

そのため部分一致に設定する語句はよく見極めて登録することが必須です。

部分一致を導入すべきパターン

続いて部分一致を導入する際の推奨パターンです。

パターン1

配信初動でKW発掘が必要な場面

配信初動は部分一致キーワードを活用し、広い範囲に配信を行うことが効果的です。

配信を開始する段階で、コンバージョン獲得が見込めるキーワードを予想することは難しく、
メリットの部分で説明した通り当初想定していなかったキーワードで獲得ができる可能性が大いにあります。
広い範囲へ配信を行い徐々に効率の良いキーワードに絞っていくことで効果の改善を図る配信が効果的となってきます。

また、対象の商材に様々な意味合いや名称がある場合にも部分一致が有効です。
類義語、誤字、表記ゆれだけでなく、キーワードに関連する検索語句にも配信範囲を広げることができる為、
ユーザーの様々な検索に対応し、当初設定から漏れていた語句を見つけることができます。

パターン2

需要期など配信(獲得)の拡大をしたい場面

需要期など配信を拡大させる際には部分一致の活用が効果的です。

検索クエリは多様化しており、Googleによると毎日発生する何十億件もの検索のうち 15% は、
それまで検索されたことのない新しい語句とされています。

ランディングページ内容や、同じ広告グループに含まれる他キーワード、ユーザーの検索内容を踏まえて、
配信範囲を広げる効果がある部分一致を活用することで、より獲得効率の良い検索クエリへの拡大が見込めます。

パターン3

自動入札を導入している場合

キャンペーンの入札戦略に自動入札を導入している場合は、
完全一致やフレーズ一致キーワードを部分一致でも配信することが推奨されています。

指定したキーワードだけでなく、その類義語や関連語句に対しても幅広く広告が表示される部分一致と、
機械学習を用いて目標に応じた入札単価を算出し、自動的に配信調整を行ってくれる自動入札を組み合わせることで、
ユーザーのトレンドや検索傾向を逃すことなく成果の最大化を図ることができます。

Googleの公表によると、キーワードを部分一致に変更した場合、コンバージョン数を最大 25%(目標コンバージョン単価キャンペーンの場合)、コンバージョン値を最大 12%(目標広告費用対効果キャンペーンの場合)増加させることが可能となるようです。

※自動入札とは
オークションの入札単価を自動的に調整してくれる機能です。
コンバージョン数やコンバージョン値の最適化などキャンペーンの目的に合わせて配信調整が行われます。

【初心者必読】リスティング広告とは?特徴や仕組み・費用・出稿方法・運用のポイントを解説

まとめ

本記事で説明した部分一致のポイントを以下にまとめました。

部分一致とは?

部分一致を使用することで、設定したキーワードではアプローチ出来ないユーザーにも広告配信を行うことが可能になるため、新たなキーワードの発掘が可能です。
また部分一致の拡張性を利用し、キーワード選定の工数削減を図ることもできます。

>> 部分一致のメリットと注意点はこちら

部分一致を導入すべきパターンとは?

代表的なパターンは3つです。
①配信初動でKW発掘が必要な場面
②需要期など配信(獲得)の拡大をしたい場面
③自動入札を導入している場合

>> 導入パターンの詳細はこちら

おわりに

いかがでしたでしょうか。
この記事では、リスティング広告のマッチタイプ中でも部分一致の詳細についてご紹介いたしました。

リスティング広告を配信する上で部分一致はとても重要な役割を担っているマッチタイプとなっております。
部分一致のメリット・デメリットをご理解いただいて広告運用にご活用いただけますと幸いです。

D2C Rではリスティング広告の配信を数多く手がけているため、リスティング広告についてご質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。

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長房 里奈

メディア部所属。アパレル企業からECサイトの運営を経て、D2CRへ2022年に中途入社。暇さえあればスマホで漫画を読み、休日は時間が許す限りゲームをして、ひたすらディスプレイを見ています。

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