BeReal広告とは？特徴・費用・広告メニュー・ターゲティング・利用シーンを徹底解説

みなさん、こんにちは。

BeReal広告は、Z世代で話題沸騰中のSNSアプリ「BeReal」内に広告を配信できる広告です。2024年に広告メニューの提供が発表され、まだまだ活用が始まったばかりです。

「リアル」を追求したSNSアプリである「BeReal」は写真投稿SNSのため、Instagramのように広告配信に活用できるイメージは湧かないですよね？

今回は、BeRealの基本情報・ユーザー層・利用シーン・広告メニュー・ターゲティングに至るまで、どのように広告配信ができるのかについてBeRealを知らない人にも分かるように解説していきます。

BeReal広告とは？

BeRealの基本情報

BeRealは、2020年にフランスで開発されたアプリで、日常のリアルな瞬間を他のユーザーと共有することに特化したSNSアプリです。他のSNSと異なり、完璧に編集された投稿や華美な演出を推奨せず、ユーザーが「その瞬間」をリアルに記録することを目的としています。

現在は5億ユーロ（約843億円）でフランスのゲーム会社Voodoo（ブードゥー）に買収され、ユーザー数の増加と広告配信による収益化が進められています。そして、2024年7月に広告メニューの開始が発表されました。

BeReal広告の特徴

BeRealのコンセプトは、ユーザーに「本当の自分」をシェアさせることです。毎日一度、アプリからランダムな時間に通知が送られ、その瞬間に写真を撮って投稿するという仕組みです。投稿は2分以内に行う必要があり、前後に編集する時間もありません。また、2分以内に投稿できなければ「他のユーザーの投稿を見ることができない」という仕様になっています。

ユーザーは自然体の姿を捉え、友人やフォロワーとシェアします。他のSNSと比較して「リアル」を強く意識させる設計となっています。BeRealは、見栄を張ったり、自分を美化するような投稿が少なく、ユーザーがそのままの自分を発信することが推奨されています。このコンセプトが、若年層を中心に支持を集め、特に18〜30代の主にZ世代のユーザーに人気です。

また、BeRealの投稿形式は、インカメラとアウトカメラの前後のカメラを同時に使用するダブルカメラモードを採用しており、ユーザーの顔とその周りの環境を一緒に撮影することで、日常の一瞬を切り取り、「リアル」を共有するようになっています。

他のSNSとの違い

BeRealは、他のSNSプラットフォームと比較して、いくつかの大きな違いがあります。その最大の違いは、「リアルタイム性」と「自然体の共有」を重視している点です。インスタグラムやTikTokのように、編集されたコンテンツやエンターテインメント性の高い投稿が主流のSNSとは異なり、BeRealでは、ユーザーがその場で感じたことや見たものをそのまま共有することが基本となっています。

他のSNSでは、ユーザーは自分を最も良く見せるために時間をかけて投稿を準備する傾向がありますが、BeRealはその逆で、素早くリアルタイムでの反応を求められます。また、BeRealは他のSNSと比較して、過度な「いいね」や「フォロワー数」の競争がありません。そのため、ユーザーは他者と比較することなく、自分のペースでSNSを楽しむことができるプラットフォームになっています。

広告としての活用

BeReal広告は、先に説明しました「BeReal」を活用した広告です。他のSNSとは異なるBeRealのコンセプトを活用して、その自然な投稿スタイルとリアルタイム性を活かした広告手法を提案しています。広告フォーマットにおいても、プラットフォームの特性を活かして、自然でリアルな広告体験を目指したメニューが作られています。

BeRealのユーザー層

Z世代の若年層を中心に活用

BeRealの主要ユーザー層は、14～27歳の若年層です。特に、Z世代に大きな人気を誇っています。これらの世代は、自己表現やリアルなコミュニケーションを重視する傾向があり、BeRealの「自然体をシェアする」というコンセプトが若年層の価値観と合致していると考えられます。

Z世代のユーザーは、SNS上での取り繕った表現を嫌い、インスタグラムやTikTokといった他のプラットフォームで見られる「完璧なライフスタイル」の演出に疲れています。BeRealでは、こうした完璧さや見栄から解放され、「ありのままの自分」や「リアルな瞬間」を共有するという新しいスタイルが、Z世代やミレニアル世代にとっての新しい自己表現の場となっています。

BeReal広告のターゲットも、この若年層を中心に構成されます。Z世代のユーザーは、SNSを通じて新しい商品やトレンドに敏感で、企業のメッセージやプロモーションに対して積極的な反応を示すことが多いです。Z世代に対してBeRealの広告を通じてアプローチすることで、世の中のトレンドを作り出す若年層に届けることができます。

D2C Rが行っているプロジェクト「ゼットモ-Z世代と言われましても-」が独自に調査した以下のアンケートでは、LINE/Instagram/X/TikTokはもちろんのこと、BeRealは若年層で活用が進んでいることが分かります。

▼もっとアンケートを見たい方はこちら

フェーズ別・Z世代のSNS×広告意識調査！｜ゼットモ

BeReal広告の利用シーン

BeReal広告は、リアルで自然なコミュニケーションを重視するSNSとして、他のSNSとは異なる独自の利用シーンが多く存在します。特に、Z世代や若年層をターゲットにした広告戦略や、リアルタイム性を活かしたキャンペーンの拡大に活用できます。

以下は、BeReal広告を活用する際の具体的な利用シーンについて解説します。

Z世代にリーチしたい

BeRealの日本におけるMAUは450万となっており、DAUは320万と現在も成長を続けています。中でも、BeRealのメインユーザーである14～27歳のZ世代の利用者が83%を占めており、リーチを拡大しづらい高校生から大学生、新社会人などの若年層に広告を訴求したい場合に活用することができます。

普段の友人とのSNS交流時やオーガニック投稿に混じった形で広告が配信されるため、嫌悪感を抱かせることなく、広告を訴求することができます。

若年層との関係を強化したい

若年層はブランドとの関係性を重視する傾向があります。そこで、BeRealでは過度なプロモーションではなく、ユーザーの日常生活に自然に寄り添う形での広告表現が求められます。

また、BeReal上で将来的な接点を含めた活用も考えられます。日本ではまだ広がっていませんが、2024年2月に発表されたBeRealの公式アカウント「RealPeople」「RealBrand」も申請して作成できるようになっています。広告と公式アカウントの両方を活用することで、より強固な関係性を築くことができます。

リアルタイム性のある施策を行いたい

BeRealでは2分以内に投稿しなければならないため、ユーザーは通知をすぐに確認します。そのため、広告においても、リアルタイムでのキャンペーンやプロモーションが効果的です。時間帯に合わせたセールやイベントと組み合わせた広告を行うことで積極的な参加を促すことができます。

また、BeRealでは「RealEvents」という新しい機能を2024年4月に発表しており、イベントの開催に合わせて舞台裏やブランドの新たな一面を見せるといった方法を広告と組み合わせることも、今後可能になって行くと思われます。

既存キャンペーンの拡大先にしたい

BeRealは、既存の広告キャンペーンを新しいターゲット層にリーチさせる手段としても有効です。既存のインスタグラムやFacebookなどのSNSで行っているキャンペーンを、BeRealの広告プラットフォームに拡大することで、新しいユーザー層にメッセージを届けられます。

特に、Z世代や若年層をターゲットとする場合、他媒体と比較しても効果を高められる可能性があります。しかし、既存のキャンペーンをBeRealで展開する際には、BeRealの特性を活かしたクリエイティブの最適化が必要です。インスタグラムでは華やかなビジュアルが効果的かもしれませんが、BeRealではリアルで自然な瞬間を捉えるアプローチが重要となります。

BeReal広告メニュー

BeRealは、自然体でリアルな瞬間を共有するSNSプラットフォームとして、広告メニューもユーザーの体験に溶け込みやすいものが用意されています。ここでは、広告メニューとして用意されている「Max Takeover」「Takeover 5」「Takeover 3」「Balance Reach」について、詳しく解説します。

Max Takeover

Max Takeoverは、BeReal上で最もインパクトのある広告メニューで、ブランドが1日限定でBeRealの広告枠を独占する形式です。この広告メニューでは、1日に利用する全てのBeRealユーザーに表示されるため、非常に高い視認性とブランド認知が獲得できます。

項目	仕様
金額	約1,500万円 (グロス価格) ※2024年12月時点
形式	予約型
社数	１社
配信期間	１日
対象	すべての広告在庫
ターゲティング	不可
FQ	制限なし

※BeReal公式発表資料より
※記事メディアによってはネット価格で記載されているためご注意ください

この形式の強みは、短期間で大量のリーチを獲得できることです。ユーザーに対して高いエンゲージメントを促し、ブランドメッセージを強力に伝えることができます。BeRealの独自のリアルタイム性を活用することで、限られた時間の中で短期的な成果を最大化することが可能です。

Takeover 5

Takeover 5は、BeReal広告の導入を試したい企業や、特定のプロモーションを短期間で実施したい場合に適した広告メニューです。この広告メニューでは、すべてのユーザーに対して、最初に見る5回分の広告インプレッションを買い切ることができます。

項目	仕様
金額	約750万円 (グロス価格) ※2024年12月時点
形式	予約型
社数	１社
配信期間	１日
対象	はじめの５imps
ターゲティング	不可
FQ	制限なし

※BeReal公式発表資料より
※記事メディアによってはネット価格で記載されているためご注意ください

この形式の強みは、ボリュームディスカウントが入っているため、フリークエンシーを高めたい企業様にとってはお得な商品となっています。後に紹介するTakeover 3と比較してimp数が異なるのみですが、Takeover 5よりも割高ですので、パフォーマンスを高めるためにはTakeover 5がおすすめです。

Takeover 3

Takeover 3は、Takeover 5と同様にBeReal広告の導入を試したい企業や、特定のプロモーションを短期間で実施したい場合に適した広告メニューです。この広告メニューでは、すべてのユーザーに対して、最初に見る3回分の広告インプレッションを買い切ることができます。

項目	仕様
金額	約500万円 (グロス価格) ※2024年12月時点
形式	予約型
社数	１社
配信期間	１日
対象	はじめの３imps
ターゲティング	不可
FQ	制限なし

※BeReal公式発表資料より
※記事メディアによってはネット価格で記載されているためご注意ください

この形式の強みは、限定された期間で広告を配信し、その効果を試すことができるため、初めてBeReal広告を利用する際には、リスクを抑えつつ広告のパフォーマンスを検証することができます。そして、全ユーザーへの複数回の露出が担保されています。

Balance Reach

Balance Reachは、広告予算とリーチ効果のバランスを最適化した広告メニューです。このプランは、予算に応じて最大限のリーチを達成しつつ、CPMを固定して広告配信スケジュールに応じた均等配信が可能な商品となっています。

項目	仕様
金額	約250万円 (グロス価格) ※2024年12月時点
形式	imp保証型
社数	複数社
配信期間	指定なし
対象	均等配信
ターゲティング	可
FQ	制限可

Balance Reachは、通常の広告メニューと比べてコストパフォーマンスが高く、広告効果とコストのバランスを重要視する企業に向いています。特定のターゲット層（Z世代や若年層）に対して一定期間をかけて継続的にブランド認知を高める際におすすめです。

それぞれのメニューについてご検討の際には、Z世代研究プロジェクト「ゼットモ」を運営しており、BeReal社と直接契約をしているD2C Rにぜひお問い合わせください。

＼ Z世代プロモーションなら ゼットモ×BeReal ／

ターゲティング機能

BeReal広告には、他SNSと同様にターゲティング機能が用意されています。ただし、日本ではまだまだユーザー数は多くないため、ターゲティングは最小限に収める必要がありますのでご注意ください。

年齢ターゲティング

年齢ターゲティングは、広告の基本的なターゲティングですが、BeRealでも活用することができます。BeRealでは生年月日設定が必須となっているため、ユーザー側からの申告による年齢データが活用されていると思われます。若年層が多いSNSのため、現状では活用機会は少ないと考えます。

地域ターゲティング

BeRealでは、地域によるターゲティングも可能です。ユーザーがどの地域にいるかに基づいて広告を配信することで、地元密着型のキャンペーンや特定地域でのイベントプロモーションなど、地域性を活かした広告配信ができます。

OSターゲティング

BeReal広告では、ユーザーが使用しているオペレーティングシステム（OS）に基づいて広告を配信するOSターゲティングが可能です。iOSやAndroidに応じて、最適な広告クリエイティブを作成し、効果的にアプローチできます。会社がゲーム会社ということもあり、今後SDKとの連携が進めばアプリプロモーションへと広がる可能性があります。

意欲関心関心ターゲティング（未実装）

現在のBeRealでは、意欲関心ターゲティングは未実装ですが、将来的に導入が予定されています。こちらはリリースとなりましたら、改めて追記させていただきます。

BeRealの入稿規定

BeReal広告を出稿する際には、ユーザー体験を阻害しないように、広告クリエイティブの最適化が重要です。ここでは、BeReal広告のネイティブインフィードフォーマットの特徴と入稿時の注意点について説明します。

ネイティブインフィードフォーマット

BeRealの広告形式は、ネイティブインフィードフォーマットです。この形式は、ユーザーがフィードを閲覧している際に、他のユーザー投稿と同様に広告がシームレスに表示されます。ネイティブ広告として設計されているため、ユーザーに過度な違和感を与えず、自然にフィードの流れの中に溶け込むことがポイントです。

ネイティブインフィード広告では、広告が過度に目立ちすぎないようにするため、シンプルで視認性の高いデザインが推奨されています。あまりに派手な広告や過度に編集されたビジュアルは、BeRealの「リアルさ」にそぐわないため、広告の効果が低下するリスクがあります。ユーザーが自然に広告を受け入れるためにも、他の投稿と調和するクリエイティブが重要です。

入稿規定

ネイティブ インフィード広告規定

項目	入稿規定
静止画(ディスプレイ) 動画(ビデオ)	768×1024 静止画と動画の併用可能
広告主ロゴ	正方形 460×460以下
アカウント名	最大全角20文字
本文	全角は1行最大20文字 半角は1行最大40文字 アルファベットは1行最大35文字 行数は最大4行まで ※最大全角80文字
CTA	最大全角15文字以内

静止画規定

項目	入稿規定
バックカメラ	768×1024
フロントカメラ(左上)	260×350 丸み度30 内側の線幅5px
サイズ	最大1MB
フォーマット	png gif jpg

動画規定

項目	入稿規定
バックカメラ	768×1024
フロントカメラ(左上)	260×350 丸み度30 内側の線幅5px
冒頭で短時間表示される画像	768×1024
サイズ	最大8MB
ファイルタイプ	MP4
長さ	1~12秒
注意点	フロントカメラ/バックカメラ のいずれかにのみ入稿可能

BeReal広告の活用事例

日本におけるBeReal広告のリリースにあたって、既に海外や日本で配信した事例があります。いくつかピックアップしてご紹介します。

日本での活用事例：Netflix

日本で最も有名な事例はNetflix社が実施した「恋愛バトルロイヤル」の広告配信です。メニューは1日(終日)テイクオーバーで行われました。

配信結果は24時間で約4,900万インプレッション、約270万ユニークユーザー、ユニーククリック率(CTR)は6%を獲得したようです。

海外での活用事例：KFC

海外では日本でもおなじみのKFC（ケンタッキーフライドチキン）が食事シーンのリアルを映したクリエイティブでプロモーションを行った事例もあるようです。

今後も日本・海外でのBeReal活用は増えていくと考えられます。また、既に活用されている業界にいては以下の企業ですので、参考にしてみてください。

BeReal広告の注意点

BeRealは、他のSNSとは異なる特性を持っているため、広告運用においていくつかの重要な注意点があります。以下では、BeReal広告における4つの主な注意点について詳しく解説します。

予算規模が大きい

BeReal広告は、一般的なSNS広告と比較して、予算規模が大きくなる可能性があります。

特に、BeRealの広告メニューである「1日(終日)テイクオーバー」など、大規模なリーチを狙うキャンペーンは、短期間で一度に多くのユーザーに広告を配信できる反面、それに伴う費用が高額となります。

実地の際には、予算を適切に設定し、費用対効果を検討した上で実施するようにしてください。

クリエイティブ基準が他SNSと異なる

BeReal広告では、クリエイティブの基準が他のSNSと大きく異なる規定となっています。インスタグラムやTikTokなどでは、編集されたビジュアルやプロモーション要素が強い広告が使われていますが、BeRealはユーザーに「自然体」で「リアルな瞬間」をシェアさせること重要です。

そのため、他SNS広告媒体で使用されている広告の流用や、現実の瞬間と関係のない内容については配信ができないといった基準が設けられているため、注意が必要です。

獲得型の広告には現状向かない

BeRealは、リアルなユーザー体験や瞬間の共有を重視するプラットフォームであるため、獲得型の広告には向かないとされています。他のSNSでは、明確なコンバージョンや購入を促す獲得型の広告が多く見られますが、BeRealはユーザーとの自然な接点を提供する場として機能するため、直接的にコンバージョンを狙う広告形式は効果が薄い可能性があります。

今後、計測環境が整備されていけばコンバージョンを重視したキャンペーンもメニュー化される可能性はありますが、現状では認知施策での活用が推奨となります。

広告代理店経由のみの配信

BeReal広告を配信する際には、広告代理店を経由する必要がある点も注意が必要です。現時点では、他のSNS広告のように、企業が自らプラットフォームに直接広告を入稿して運用する形式ではなく、認定された広告代理店を通じて配信する仕組みが採用されています。

株式会社D2C Rでは、BeRealと直接的な契約を行っておりますので安心してご依頼いただくことが可能です。Z世代プロジェクト「ゼットモ」として、日々Z世代を研究している我々だからこそ提供できる、BeReal広告をご提案させていただきます。

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まとめ

BeReal広告は、リアルタイム性と自然体のユーザー投稿を重視した新しい広告プラットフォームです。BeRealでは、Z世代とのつながりを強化し、リアルタイム施策や既存キャンペーンの拡大先として活用できます。

BeReal広告の活用を検討する際には、ターゲティング精度やクリエイティブの一貫性に留意しつつ、リアルタイムの効果を最大化する戦略が必要です。BeReal広告出稿をご検討の際には、データ×クリエイティブに強いD2C Rにご相談ください。お問い合わせはこちら