【図解】行動分析学で行動原理を紐解いてみた
本田 英一郎
こんにちは。ストラテジックプランナーの本田です。
みなさんは日々のマーケティング活動でユーザー(ターゲット)の行動を追っていると思いますが、なかなか難解じゃありませんか?
「なぜ、そんな挙動が起きるのか?」「なぜ、そんな行動をとるのか?」などなど。
今回は行動分析学というアプローチで、その謎について解説していきたいと思います。
解説:行動分析学とは
まず初めに「そもそも行動分析学とはなんぞや?」という疑問を解消していきます。結論からお伝えすると、心理学の一部です。
冒頭にもあった「なぜそんな行動をとるのか?」について規則性を見つけ出す心理学になります。
前回執筆した『【図解】時系列でインサイトについて考えてみた』をより体系立てたものになります。
(前回記事が気になる方はこちらから飛べますよ)
「ふむふむ、なるほど。それをどうやって…?」と方法が気になる方は多いでしょう。
今回は行動原理を炙り出すための手段として『行動分析学の基礎』を解説していきたいと思います。
解説:好子と嫌子
好子(こうし)と嫌子(けんし)の作用を考えることが基本フレームです。
・好子とは:とある行動に対してポジティブ事象が起きることを指します。
その事象を『求めている/欲している体験』などに置き換えて考えると、分かりやすくなると思います。
・嫌子とは:とある行動に対してネガティブ事象が起きることを指します。
『避けたい体験』として捉えるのも有効でしょう。
また、これらにより行動が増えることを“強化“、逆に行動が減ることを”弱化“と呼びます。
テキストだけだとイメージが付きにくいと思うので、日常をテーマにケーススタディで、お伝えしていきます。
図解:ケーススタディ
あなたは今、会社で会議をしているとします。
意見を述べたり文句を言ったりといったよくある行動が、好子・嫌子によってどのような結果を招くのか考えてみましょう。
行動の強化
①好子出現による強化(行動が増加する)の場合
『好子(ポジティブな事象)が出現し、その後、その行動が起こりやすくなる』ケースです。下の画像を見てみましょう。
自分の意見が受け入れられ、それが自信に繋がり(ポジティブな体験)結果として、より積極的に意見を述べる、というケースです。
お喋りな人は、その話すという行動によって成功体験を積んだ経験がある人かもしれません。
②嫌子消失による強化(行動が増加する)の場合
『嫌子(ネガティブな事象)が消失し、その後、その行動が起こりやすくなる』ケースです。こちらも下の画像を見てみましょう。
例えば、会議の中で上司の言葉遣いに不満があり文句を言ったら、話し方が改善されたとします。
読者の周りに「この人いつも文句言ってるな」って方は居ますか?
もしかしたら、その方は文句を口にした時、何かしらの嫌子消失という経験を経て今に至るのかもしれません。
行動の強化についてはここまでです。次に触れるケーススタディは『行動の弱化』についてです。
行動の弱化
③好子消失による弱化(行動が減少する)の場合
『好子(ポジティブな事象)が消失し、その後、その行動が起こりにくくなる』ケースです。
「変なこと言って場の空気を壊したかも」と後悔したことありますか?
もし、その後で言葉選びに気を付けている様であれば『好子消失による行動の弱化』を経験しているかもしれません。
④嫌子出現による弱化(行動が減少する)の場合
『嫌子(ネガティブな事象)が出現し、その後、その行動が起こりにくくなる』ケースです。
読者の方の中にも自信を無くすような指摘を受けた経験がある方は居ますか?たいていの方は経験をしたことがあると思います。
『萎縮』という言葉で表現される行動原理のパターンの1つです。
ここまで一挙にケーススタディを説明したので、一度整理します。
行動分析学や聞きなれない言葉が続くと尻込みしますが、図にすると案外簡単な話だと感じませんか?
次のパートでは、これまでの内容を踏まえ『どのように実務に生かすか?』を紹介していきます。
実践と傾聴
これまで行動の強化または弱化には、好子と嫌子が関わっているとお伝えしてきました。
この方法は『百聞は一見に如かず』で、実践しない事には行動原理を炙り出すことは難しいです。
経験しないと、何故その行動に至ったのかがイメージしきれないからです。
また同一の行動でも、どんな事象に出くわすかは人それぞれです。そのため一人ですべての行動原理を炙り出すことは不可能です。
過去の経験や背景が異なるので、各々の心持ちが異なるのは当たり前ですね。
その点を念頭に置いて、チームメンバーとの会話、生活者へのデプスインタビューなど、傾聴することが如何に有効か、
想像に難くないですね。
さいごに
最初から最後まで聞き馴染みのない言葉が多かったと思います。
ただ普段からマーケティング活動や教育に関わっている方であれば、共感できる要素は多かったのではないでしょうか。
もし、この記事をキッカケに「行動分析学に興味が湧いた」という方が居れば『実践と傾聴』で是非、試してみてください。
それでは最後まで、お読みいただきありがとうございました。
ストラテジックプランニング部 ストプラチーム所属。新卒では食品商社の営業を経験。2015年 D2C Rに転職後、プランナー・ADNWやSNSの広告運用・メディアセールスを従事。エンタメ系のアプリを中心に案件を担当。猫の心情をくみ取るのが得意です。