【ウェビナーレポート】「#MarketingLIVE」 -トレンド・広告/SNSから紐解く- ”Z世代×音”マーケティング” ~音マーケティング2022~
上野 美紅
こんにちは!D2C Rクリエイティブプランナーの上野です。
先日、“Z世代×音”に焦点を当てたウェビナーが開催され、私もZ世代のリアルな声として、トークセッションパートに登壇いたしました。当日ご視聴された方の復習にも、視聴できなかったが気になる!という方にも、分かりやすく本ウェビナーのレポートをまとめていきます。
目次
はじめに
ご登壇者
今回はテテマーチ株式会社との合同ウェビナーでございました。登壇者様としてテテマーチ株式会社からは川又潤子さん、
同じく、テテマーチ株式会社でインターンをされている神谷菜々子さんのお二人にご参加いただきました。
弊社からはクリエイティブディレクターの郡、クリエイティブプランナーの上野、そしてモデレーターとして江藤が登壇しました。
LIGHTNING TALK
Z世代にとっての音声コンテンツとは
Z世代の音声コンテンツ市場
まず、弊社の郡からZ世代の音声市場についてお話しさせていただきました。
音声市場が拡大している中、Z世代の7割以上が音声コンテンツをよく聞いています。
テレビ離れが進む若者の間では、テレビの視聴時間と音声コンテンツに差はなくなってきていることがわかります。
一方で、「W音声」をするZ世代が増えており、器用に情報収集を行い有益な情報だけを取得する傾向もうかがえます。
また、音がカルチャーの接点となっており、より豊かな感情の体験や、自分の新たな一面を発見する入口として音が有効であることがわかっています。
音ならではの良さとは
音の特徴は「目に見えないこと」であり、それゆえ若者の想像力を掻き立ててくれます。
とくに、何かと同時進行できる「ながら聴き」は耳に入りやすいことでブランドへのエンゲージメントを高める結果も出ています。
Z世代×音の事例
これらの事例のように、何かひとつに集中するのではなく、「ながら」の楽しみ方を求めたり、常に外にアンテナを張っているのが、Z世代の特徴であると考えられます。
また、「エンターテインメント」や「自己発信」として音を演出として利用することは、今のトレンドとも言えるでしょう。
実際にASMRの動画を作成できるイベントも開催されています。
また、勉強をしながらエモい音を楽しめるという文房具まで誕生しているのです。
今のZ世代は、まだ青春真っ只中な人も多いはず。感受性豊かな時期に、「エモさ」や「センチメンタル」など自分の感情を乗せやすいのが音なのではないでしょうか。
つまり彼らのニーズや想いにフィットするのが音マーケティングであり、媒体としての音が受け入れられていることがわかりました。
Z世代が求めているものとは
次に、テテマーチ株式会社 川又潤子氏からお話しいただきました。
テテマーチ株式会社では、SNSマーケティングやブランドプロデュースを得意とされており、Z世代マーケティングの支援なども行っています。
Z世代の特徴
Z世代は生まれたころから自分で情報を得ることができる世代であるため、ネームバリューよりも自分にフィットしているかどうかを重要視する傾向があります。
そのため、認知だけでも共感だけでも、ブランドの成長には繋がらず、ブランドの「認知と共感」を同時に獲得し、想起率の向上や購入に繋げていくことが大切です。
愛され選ばれ続けるブランドになるには
Z世代は他の世代以上に多様性があり、それを前提としたインサイトの深掘りが重要です。
顧客の声にいかに寄り添えるか、「共感」と「期待」を生み出すことがポイントということです。
SNSプラットフォームの特徴
どのSNSでも若年層の利用率が高く、Z世代アプローチにおいては重要なポイントになりますが、特に各SNSプラットフォームでの音声コミュニケーションは活発化しています。
Twitter×音声コミュニケーション
Instagram×音声コミュニケーション
Tik Tok×音声コミュニケーション
音声を活用した直感的なブランド訴求で「共感」と「期待」の醸成を狙うことがZ世代に刺さるポイントです。
Z世代の心をつかむには
キーワードは「期待」と「共感」。一時的な「売ること」に留まらず、長期的な「ファン化」を前提にしたコミュニケーションが重要です。
TALK SESSION
音声コンテンツの利用実態
まずは、普段どんな音声コンテンツに触れているかというテーマでお話いただきました。
(神谷さん)
Spotifyでポッドキャストをよく聴きますが、その中でも楽しみにしているのが、聴漫才という日替わりで30分間の漫才を配信しているものです。
オールナイトニッポンもポッドキャストに残っているので、通学途中によく聴いています。
またそれ以外にも、一般の方が、マンガのクチコミやレビューを対話形式で話している配信も聴くことが多いです。
目で見るのはめんどくさいので、ながら聴きします。
(上野)
ダンスが好きなので踊れそうと思った曲はすぐにダウンロードしたり、Spotifyのポッドキャストも聴きます。
一般人のチャンネルのアラサー女子の恋愛話を聴くのが、共感できて好きなんです。
またゲームするときLINE電話で実況し合ったり、特に用がなくても電話することもあり、ながら聴きに近いです。
自分の気持ちや、その作業にどれくらい集中したいかによって、何の音を取り入れるか無意識に考えています。
最近気になった音
次に、最近触れた音の中でとくに気になったものについて、ピックアップしてお話いただきました。
(神谷さん)
TikTokで音を聞きながら料理動画を見ることが好きです。
先日、ほっともっとの広告で揚げている音が流れたときは「食べたい」「買いたい」となりました。
(上野)
私はTikTokで見かけるスキンケアのASMRが好きなのですが、映画館に行ったとき、上映前の映像でそのようなシャンプーのASMR広告に出会いました。
シャンプーをしている音が立体音響で流れくるというシンプルな演出。音で欲しい気持ちを刺激する広告なんだと、「やられた~」と思いました(笑)
(神谷さん)
あとはTikTokで歌がバズってるイメージが多いですが、最近はTwitterでもバズることも多くあります。
Twitterでバズる曲はネタ系が多いイメージで、特に「共感」できるネタが多いです。
「なかねかなさん」が作った、免許がないけどドライブに行きたいという歌は共感もありつつ笑っちゃう歌で面白いです。
(上野)
ネタ系で言うと、最近はひろゆきメーカーが気になりました。AI音声で、自分で考えた文章を、本当にひろゆきが話しているような音声がつくれるものです。
自分が発信したいコンテンツを、より面白くするために、人の声を活用することが興味深いなと。
人の特徴や個性ってたくさんありますが、声やしゃべり方も、その人のキャラクターの一つとして大きな要素になっているのだと思います。
Z世代音予測
最後に「これからはこんな音が流行るのでは?」という予測を考えてみました。
(川又さん)
音が主役になるコンテンツが増えてくるのではないかと思っています。
その中でも実況系のコンテンツは世の中で増えていて、楽しんでいる人が多い印象です。
ゲームやドラマなどの一次コンテンツに、音声がくっつている二次音声が世の中に出て、需要が高まっていくのではないかなと感じます。
(神谷さん)
Z世代はアニメに触れてきている時代だと思うので、推し活などに絡めて音声を使ってみると、Z世代はどんどん興味を持つのではないかなと思います。
私も推しの声優がいます。私たちの世代は「イケボ」の感覚を強く持っているため、推し声優などは他の世代より興味を持つ人が多いと感じます。
(上野)
音声コンテンツを聞いているときに、そのときのシチュエーションごとに自分向けに最適化されて、勝手に流れてきたらいいなと感じます。
例えば現在地からカスタマイズされると面白いなと思います。おしゃれなカフェの近くに居たらエモい曲が流れたり、お買い物中に美容系のラジオが流れたり。
(郡)
Z世代にはショート型の音声コンテンツがくるのではないかなと思います。
カジュアルにサクッと聞けるポッドキャストが増えると面白いです。
海外ではショート型の音声コンテンツが実際に流行っているので、日本にも流れがくるのではないかなと思います。
また、音声コンテンツはもっとリッチなものへと変化したり、他のプラットフォームとの連動によって深みも広がりもあるコンテンツへと変化していくのかなと感じます。
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
登壇した私自身もZ世代の一人として当たり前のように触れている音声コンテンツですが、こうして客観的に分析してみると、共通項が見えてきて面白かったです。
またZ世代に向けた施策では「共感」と「期待」がキーワードという、川又さんからのレクチャーも印象的で、音マーケに限らず意識したいポイントだなと思いました。
「デジタルマーケティングでなかなか効果を出せない…」
「音マーケに興味があるけど、何から始めたらよいのかわからない…」
など、何かお悩みがございましたら、是非D2C Rへお気軽にご相談ください!
2020年度入社のクリエイティブプランナー。日々先輩たちの背中を追いながら猛勉強中。学生時代から続けているダンスが趣味で、TikTokハッシュタグチャレンジの振り付けを担当したことも。