Media 2022.03.14

動画リーチキャンペーン(VRC)とは?メリットや入稿規定・設定方法を解説

プロフィール画像

小宮山 智大

動画リーチキャンペーン(VRC)とは?

みなさん、こんにちは。
P&D本部 メディア部の小宮山です。 現在はGoogle担当として窓口を務めております。

今回は動画広告配信といえば、外すことはできないYouTube広告。
その中でも、Googleがリーチに特化した広告商品としてリリースした「動画リーチキャンペーン(VRC)」についてまとめました。
認知施策としてYouTube広告を利用するなら、知っておきたい内容になっております。ぜひご一読ください!

この記事を読んでいる方へ

▼2024年3月の媒体アップデート情報
・Yahoo!の画像アセットの提供開始
・TikTokのカルーセル広告が一般利用可能に
・Xのバーティカル広告や最適化学習の強化
・LINEのトークリストで動画に対応
など広告担当者必見の内容になっています。

詳しく知りたい

動画リーチキャンぺーン(VRC)とは?

皆さんはYouTube広告でリーチを獲得したい時にどんな配信を行っていますか?
きっとバンパーやTrueViewリーチを利用しているのではないでしょうか。

今回ご紹介する、動画リーチキャンペーン(Video Reach Campaign:以下、VRC)は、TrueViewリーチの次世代商品です。
これまで個別に配信していた、バンパーやインストリームを組み合わせて配信することで、更に効率的にリーチを最大化するプロダクトになっています。特にリーチや認知度の向上を目標としているリーチ重視の動画キャンペーンを行う際には、抑えておきたい配信方法です。

また、VRCとは逆にコンバージョン獲得に特化した動画アクションキャンペーン(VAC)という広告商品が用意されています。

動画アクションキャンペーン(VAC)とは?TrueViewアクション広告との違いを解説

YouTube広告のフォーマット一覧

YouTube 広告の広告タイプと広告フォーマットついて改めて紹介します。
それぞれの広告フォーマットを一気に確認したい方はこちらの記事をご確認ください。

YouTube広告とは?種類・ターゲティング・目的別に徹底解説!

表のように、 YouTube広告は、様々な配信目的に合わせて広告フォーマットが用意されています。
その中でも、動画リーチキャンペーン(VRC)は、認知系のフォーマットを組み合わせることでより多くのユーザーにリーチできるキャンペーンです。

ファネル 広告タイプ 広告フォーマット 課金形態
認知
動画リーチキャンペーン(VRC)

バンパー広告
スキップ可能なインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告

CPM
YouTube Select 広告 YouTube Select 広告 CPM
マストヘッド広告 マストヘッド広告 CPM
アウトストリーム広告 アウトストリーム広告 vCPM
TrueView リーチ スキップ可能なインストリーム広告 CPM
バンパー広告 バンパー広告 CPM
比較検討
TrueView インストリーム スキップ不可のインストリーム広告 CPV
インフィード動画広告
(旧:TrueView ディスカバリー)
インフィード動画広告 CPC
行動
TrueView アクション TrueView アクション広告
CPV
動画アクションキャンペーン(VAC) スキップ可能なインストリーム広告
インフィード動画広告

 CPC :広告のリンク先に1クリックするたびに課金される形式です。
     ユーザーが動画広告のサムネイルもしくは見出しをクリックすると、広告料金が発生します。
 CPM :インプレッション単価とも言われ、1000回表示されるごとに広告費用が発生します。
 vCPM :ビューアブルインプレッション単価とも言われ、視認されたインプレッションのみに広告費用が発生します。
 CPV :広告動画を1回再生するたびに、料金が発生する形式です。YouTubeの場合は、ユーザーが広告動画を30秒以上
     (動画が30秒未満の場合は、最後まで)視聴された場合に費用が発生します。

VRCで配信するメリット

①より安価なeCPMでの配信とリーチ数の拡大
②複数フォーマットによる最適化配信
③配信設計の簡素化VRCで配信する3つのメリット

①安価なeCPMとリーチ数の拡大

VRCでは、今まで個別に作成していた「バンパー」、「TrueView for リーチ」、「TrueViewインストリーム」を
同一キャンペーンで作成することができるため、
従来の個別キャンペーンごとのeCPMと比較して、最大-16%ほど安価に獲得ができると言われています。
また、リーチユーザーは29%~44%ほど増加すると発表されています。
eCPM・リーチ数が共に改善するとなれば、VRCを試す価値は大いにあると思います。

②複数フォーマットによる最適化配信

配信時に複数の広告フォーマットを併用できるため、Googleの機械学習によって最も効率的にリーチ数を最大化できるように配信されます。
機械学習では、多くのシグナルを使用し、ブランドのパフォーマンスと費用対効果を高めるよう配信が行われます。
また、配信で伝えたいメッセージに合ったフォーマットを個別に選択することもできます。

(1) 「効率的なアプローチ」
バンパー広告もしくはスキップ可能なインストリーム広告を使用するか、
同一キャンペーンで2つの広告タイプを組み合わせ、費用を抑えながらより多くのユーザーにリーチします。

(2) 「スキップ不可のインストリーム」
広告メッセージを余すことなく全て伝えたい場合には、
スキップ不可のインストリームを選択して、リーチしたユーザーに対して動画視聴完了をさせることができます。

③配信設計の簡素化

これまでフォーマットごとにキャンペーンを個別設定しなければなりませんでしたが、
VRCを活用することで、キャンペーン設定の手間を省き、作業の効率化が図れます。
キャンペーン設定が1回で済むので、計算上は作業時間が半分に削減されます。

VRCの配信面

YouTube動画再生ページとGoogle動画パートナーの2つに掲載されます。
Google動画パートナーへの配信は選択式となっており、
動画の配信面を完全に制御する場合にはYouTube動画再生ページのみにすることをお勧めします。
しかし、Google社ではリーチ最大化の観点から、Google動画パートナーへの配信を推奨としています。VRCの配信面

引用元:Google広告ヘルプ「動画リーチキャンペーンについて

VRCの入稿規定

アップロードする動画の長さによって、広告フォーマットが自動で選択されます。
スキップ可能なインストリームを利用する場合には、30 秒以内の動画を使用することが推奨とされています。
詳しい入稿規定は以下の表からご覧ください。

機能 仕様
広告見出し
(省略可)
・半角 15 文字(全角 7 文字)以内
・行動を促すフレーズに含まれる
表示 URL ・半角 255 文字(全角 127 文字)以内
行動を促すフレーズ
(省略可)
・半角 10 文字(全角 5 文字)以内
クリエイティブ オプション
(省略可)

・商品フィード
・サイトリンク表示オプション
※クリエイティブ オプションを追加すると、広告の全体的な外観が変化する場合があります。
※1 つのキャンペーンで一度に配信できるクリエイティブ オプションは 1 つのみです。
※モバイルでのみ利用可能。

VRC導入までの4つのSTEP

Google広告の管理画面で設定を間違えやすいため、導入手順についてご紹介いたします。

STEP1 配信目的で「ブランド認知度とリーチ」を選択する

ブランド認知度とリーチ以外を選択すると、動画リーチキャンペーンが選択できなくなるため注意です。

キャンペーン目標

STEP2 キャンペーンタイプとサブタイプを設定する

キャンペーンタイプを「動画」、サブタイプを「動画リーチ キャンペーン」に設定する。キャンペーンタイプとサブタイプを選択

STEP3 目標の達成方法を選択する

目標の達成方法を「効率的なアプローチ」・「スキップ不可のインストリーム」のどちらかを選択する。
効率的なアプローチでは、バンパー広告とスキップ可能なインストリーム、またはこれらの組み合わせで配信が可能です。目標の達成方法を選択

STEP4 キャンペーンの入札戦略を設定する

動画リーチキャンペーンでは、「目標インプレッション単価」に入札戦略が限定されます。キャンペーンの入札戦略

まとめ

本記事で説明した動画リーチキャンペーンのポイントを以下にまとめました。

動画リーチキャンペーン(VRC)とは?

・TrueView for Reach広告の次世代商品としてリリースされた、リーチ獲得に特化した広告商品
・TrueView for Reach広告との変更点は、複数のフォーマットを同時に最適化できる点

>> 配信フォーマットごとの違いはこちら

VRCを配信するメリットとは?

メリットは3つ
①より安価なeCPMでの配信とリーチ数の拡大
②複数フォーマットによる最適化配信
③配信設計の簡素化

>> 配信メリットの詳細はこちら

VRCの入稿規定とは?

・アップロードする動画の長さによって、広告フォーマットを自動で選択
・スキップ可能なインストリームは30 秒以内の動画を使用することが推奨

>> 入稿規定の詳細はこちら

おわりに

いかがでしたでしょうか。
この記事では、YouTube広告の動画リーチキャンペーン(VRC)についてご紹介いたしました。

VRCを活用することで、従来のTrueView配信よりも安価なeCPMで多くのリーチを獲得することができます。
まだリリースされてから間もないため、活用できていない方も多いのではないでしょうか。是非この機会にご活用ください。

他のYouTube広告については、以下の記事にてまとめておりますので、ぜひご確認ください。

▼YouTube広告に関するオススメ記事はこちら

YouTube広告とは?種類・ターゲティング・目的別に徹底解説!

【BLSとは?】ブランドリフトサーベイの活用方法とアウトプット事例

YouTube広告の予約型メニューとは?マストヘッド・YouTube Selectを徹底解説

動画アクションキャンペーン(VAC)とは?TrueViewアクション広告との違いを解説

【VASって何?】Google動画広告シーケンスの活用方法

▼Google広告に関するオススメ記事はこちら

【2022年版】Google広告(旧アドワーズ)とは?広告の種類と強みを徹底解説

【2022年最新版】Googleアプリキャンペーン(旧UAC)の基本!仕組みや設定・運用のコツ

この記事を読んでいる方へ

▼2024年3月の媒体アップデート情報
・Yahoo!の画像アセットの提供開始
・TikTokのカルーセル広告が一般利用可能に
・Xのバーティカル広告や最適化学習の強化
・LINEのトークリストで動画に対応
など広告担当者必見の内容になっています。

詳しく知りたい

プロフィール画像
小宮山 智大

M&S本部 戦略企画室所属。新卒で総合情報メディア会社に入社後、不動産事業会社を経て、D2C Rに参画。 広告運用コンサルタントやプランナーを経験後、プロジェクト推進に従事。3匹の愛猫とリモートワーク。

RELATED
PICKUP RANKING
PAGE TOP
お役立ち資料 canvas お問い合わせ